「通勤がつらい…」
ここ数ヶ月、ブログでこの言葉を何度使ったことだろうか。
私がそう思う一番の原因は電車の込み具合にある。
・反社会企業が生んだモンスター
ゴールデンウィークを過ぎた頃から、明らかに電車が混雑し始めた。
おそらく、それまではコロナの影響でテレワークを取り入れていた企業の多くが、出社に戻したからだろう。
全く迷惑な話である。
在宅勤務を実施してくれた方が、当人だけでなく、通勤せざるを得ない人にとっても助けになっていたというのに、あえて出社を強要する会社など「反社会組織」と言わざるを得ない。
私が通勤を苦に感じる原因は混雑だけではない。
混雑が激しくなるにつれて、電車の遅延もひどくなった気がする。
おそらく、その内の何割かは混雑が原因で引き起こされたものだろう。(車内トラブルや、乗客の体調不良など)
そして、遅れによって、さらに混雑が悪化するという負のスパイラルである。
在宅勤務を取りやめた反社会企業の諸君は、その事実をしっかりと受け止めて、反省したまえ!!
さらに、(具体的な名前は出せないが)私が通勤のために使っているとある路線は乗客のマナーが悪過ぎる。
駅で乗客が乗り降りする時でも、周囲を見渡したり、出入口を開けたりせず、ボケーっと突っ立ってスマホを弄っている。
まるで番犬のように周囲に睨みを利かせてドア横のスペースから動かない。
電車はすでに満員なのに無理やりに乗り込む。
もちろん、混雑が激しいから、心のゆとりがなくなっていることもあるだろうが、そんなことをして、
「人として恥ずかしくないのか?」
「職場や学校で会う人が見ていても同じことができるのか?」
と言いたくなる場面が多々ある。
混雑に関しては、テレワークを取りやめた会社という、「どこかにいる悪い奴ら」が犯人であるため、目の前の誰かに怒りを感じることはない。
だが、乗車マナーに関しては明らかに、今目の前にいる人物が直接的な原因だと分かるため、ついつい怒りや嫌悪感を持ってしまう。
今日は通勤中に見かけるそんなイタい人たちの話をしたい。
・それ、カッコいいと思っている?
電車が混雑すると、他人の体と密着する。
それだけでも、不快感が生まれるが、電車が揺れる度に押し倒されそうになり非常に危険である。
にもかかわらず、頑なに手摺を握らない乗客が少なくない。
あまりにも混雑時がひどく掴める手摺がないならのなら、仕方ないことかもしれないが、余裕があるのにあえて掴まらないことを選んでいるバカは理解に苦しむ。
そして、案の定、電車が揺れるとバランスを崩して、他人にぶつかったり、足を踏んだりする。
救いようがないバカである。
そんなことをして、一体何の得があるのだろう?
私が想像するに、彼らは「手摺を握らない自分がカッコいい」と思っているのではないだろうか?
これは私が中学生の時の話だが、雨の日(それも小雨ではなく、けっこうな土砂降り)に傘を差さず、ズブ濡れになっている同級生が数多くいた。
しかも、傘を忘れたのではなく、「持っているのにあえて差さない」のである。
雨が降れば体を守るために傘を差すことが当たり前だが、彼らは「傘を差すなんてダサいところを人に見られたくない」と言わんばかりに断固として傘を拒絶していた。
まるで、黄色の通学帽を被ることが恥ずかしくてたまらない小学校高学年の子どものように。
「傘を差すことをカッコ悪いと思っている」のか、「傘を差さないことをカッコいいと思っている」のかは定かではないが、これぞまさに思春期特有のイタい行動、最近の言葉でいうと「厨二病」である。
電車の中で、あえて手摺やつり革を握らないバカ共も、これと同じ考えなのではないのか?
「手摺を握るなんて恥ずかしい!!」
「そんなものに頼らない自分はカッコいい!!」
本人は本気でそんなことを考えているのだろうが、客観的に見て…
キモくない??
個人的に「手摺を掴まらないことと同じくらい質が悪い」と思っているのが、体をぶつけても頑なに謝らない人間である。
私は東京に出てきた時に、この手の人間があまりにも多くて驚いた。
「なんで、この人たちは『ごめんなさい』と謝ることができないんだろう?」
「この連中の親はどういう躾をしてきたのか!?」
そう思っていたが、これも、同じように思春期特有の行動と考えれば理解できる。
彼らは自分たちが悪いことをしても、決して頭を下げず、強気に颯爽と通り過ぎることがカッコいいと本気で思っているのだ。
素直に謝る方が、カッコいいし、相手の気持ちも和らぐのに。
本当にバカである。
・「大丈夫」と確信したら強気になるお子ちゃま
ただし、「ひたすらと頭を下げ続けることで事態が収まるのか?」と言われたら、そうでもない。
これはゴールデンウィーク明けの通勤中に遭遇した出来事である。
その日は朝から電車の遅れや運休があって、車内もホームも大変混雑していた。
私が乗換駅で電車から降りた時も、多くの人が我先にと押し合っていた。
ようやくホームを抜け出して、連絡通路に辿り着くと、二人の男が向かい合っていた。
一人は大学生くらいの若者、そしてもう一人は40代くらいの中年の男性である。
見たところ、中年の男性が若者に頭を下げていた。
若者はしばらく無言のまま鋭い目で睨みつけていたが、こんなことを言い出した。
「てめぇ、何、俺のことを押してんだよ!?」
「危ねえだろう!!」
どうやら、電車から降りる時の混雑で、中年の男性が若者を押してしまい、そのことに若者がキレて因縁を付けているようである。
この若者も見た目こそ大学生くらいのようだが、中身はピチピチの思春期だ。
頭の中には「なめるーなめられる」といった、不良学生にありがちな幼い基準しかなく、相手が下(した)手に出て、「大丈夫」と確信したら強気になるのだ。
そして、そういうことをする自分がカッコいいと思っているのだ。
彼は言いたいことを言ってスッキリしたのか、その後は大きな騒ぎを起こさずに去って行った。
ちなみに、中年男性は必死に頭を下げていたものの、本当に彼に非があるのかは疑わしい。
だって、私も電車から降りる時に、彼のことを後ろから押してしまったから。(念のために言っておくが、私も後ろから押された)
これは、電車が混雑した時のあるあるだが、ぶつかってきた相手につい「カッ」となってしまうものの、その人も実は被害者であり、黒幕は別の所にいることが珍しくない。
今回もその典型例なのだろう。
もし、中年の彼が
「悪いのは俺じゃない!!」
「俺も後ろから押されたんだ!!」
「そう、こいつに!!」
と言って、私を指さしたら、一体どうなっていただろう?
しかし、彼はそのような言い訳は一切せずに謝罪していた。
ここで下手に言い返したら、逆上されて騒ぎが大きくなり、さらに被害が出ることを防ぐためだろう。
こういう人こそが本当に強い人なのだ。
それに引き換え、思春期ボーイの小物っぷりには呆れる。
相手がわざとやったわけではなく、その上、必死に謝っているのに、「反撃してこないから大丈夫」と確信した途端、強きになって粋がるなんて
本当にカッコ悪い!!
私はこの時初めて、電車や街中で体がぶつかっても、謝らず知らん顔をして逃げる人の気持ちが分かる気がした。
この世界には、決して謝らないバカはたくさんいるが、同様に相手が謝ったら攻撃的になるバカもたくさんいるのである。
そんなバカに絡まれないために、謝らず直ぐに逃げることは間違った選択とは言えない。
・みんな大人になろうよ
今日は通勤中に見かけるイタい思春期(見た目は大人)を紹介してきた。
彼らは見た目こそは大人だが、頭脳は思春期真っ只中なのである。
みんな混雑にウンザリして、周囲を気にする余裕がなくなったり、乱暴な手段で自分のつらさを訴えているのかもしれないが、そんな時だからこそ、この言葉を聞いてもらいたい。
みんな大人になろうよ!!
この状況を生んだ犯人、つまり真の悪人は誰か?
それは、自らの欲望のために、在宅勤務という多くの人を幸せにする手段を奪う反社会企業(並びに学校)ではないか。
本当に戦うべき相手はこいつらではないのか?
毎日のストレスを下らないことで発散している場合ではない。