フードコートに長時間居座って迷惑をかけているのは高齢者だけじゃない

先日、こんな記事を見かけた。

ショッピングモールなどにやってくる“熱中症避難民”の高齢者たち 開店から注文せずフードコートの席を陣取り他の客とトラブル発生も|NEWSポストセブン (news-postseven.com)

要約すると、

  • 2024年から「熱中症特別警戒アラート」の運用が始まり、庁舎など公共施設だけでなく、商業施設などが、住民に対して無料開放されるクーリングシェルターとして指定された。

  • ただ、大型ショッピングモール内にあるフードコートでは、何も注文せずに何時間も席を陣取って、仲間内でお喋りに興じて、注文した品を食べることができない客が席を変わって欲しいと頼むと大激怒する迷惑な高齢者が問題視されている。

  • 一部の高齢者グループの公共施設の占領はショッピングモールに限らず、図書館や病院でも起きている。

  • このような問題行動は多くの人々が白けた視線を投げかけ、誰もが、違和感や怒りを感じているようだ。

記事の最後には、これは超高齢化社会に突入した日本の足元で起きている現実であり、誰もが高齢者になることから、「若年層VS高齢者」という形で、分断や対立を煽ることを筆者は良しとしない旨が記載されている。

だが、私がこの記事を初めて見た「Yahoo!ニュース」版(現在はすでに削除されている)では、自分たちも同様の被害を受けた、または目撃したという人による高齢者を非難するコメントが列挙されていた。

私も地元で販売の仕事をしていた時は、誰にも相手にしてもらえない暇で哀れなジジババに散々振り回された経験があるため、日常的にそうした暴走老人に手を焼いている人たちはこの機に乗じて、嫌味のひとつでも言ってやろうという気持ちになるのは理解できる。

でも、同時に私はこんなことも思う。

暇つぶしのために、公共施設を何時間も占領する迷惑行為は、高齢者に限ったことなのか?

・立派な会社で働いている人も一皮剥けばこんなもん

今から1年半前の20233月、当時求職活動中だった私が、面接に向かう前に経験したささやかな楽しい出来事について記事を書いた。

これはその記事でも触れたエピソードである。

その日は、別件でたまたまその近くに用があったため、私は数時間前から現地にやって来た。

応募先の会社が事業所を構えていたのは、駅直結でそれなりに規模が大きいビルで、そのビルの1・2Fには多くの飲食店が入っていた。

だが、どの飲食店も食事の提供のみを行い、購入者はビルの中央にあるフードコートで食べることになっていた。

私は子どもの時から大好きだったマクドナルドを購入しフードコートに座ろうとした。

ところが・・・

満席だったので、座れることができなかった。

幸いにも、フードコートの端にはベンチが備え付けられていたので、そこに座って、席が空くまで待つことにした。

ご馳走は冷めてしまうけど…

ところが、なかなか席が空かない。

よくよく見ると、腰掛けていても、食事中の者はほとんどおらず、新聞を読んだり、スマホを弄ったり、お喋りに興じているではないか?

しかも、席を確保するための抜け駆けなのか、テーブルに荷物を置いて、席を離れているバカもいる。

最初は「タイミングが悪かったのだろう」くらいにしか思っていなかったが、私はようやく気が付いた。

「こいつらは、フードコートで食事をしているのではなく、席を占領しているのだ」と。

おそらく彼らは、職場に居場所がなく、同僚の目が入る自席や自社の休憩スペースに居づらいから、フードコートで息抜きしているのだろう。

「だったら、せめてテーブル付きの席は食事をする者に譲って、そういうことはベンチでやれよ!!」と言いたくなる。

そんなことにも気づかない彼らは、頭がおかしいのか、「配慮」という概念が存在しないのであろう。

しかも、食事をしている者についても、ビル内には出店していないはずのコンビニの弁当や某フライドチキンを食しているバカもいた。

恐るべきやりたい放題である。

さすが、民度が低い都市・東京である。

働き盛りでそれなりの責任も担っているであろう大の大人がこんなことをして恥ずかしくないのだろうか?

東京23区内の高層ビルに事業所を構える立派な会社に勤めているエリートそうな会社員たちも一皮剥いだら、この程度の人間なのだ。

地方は高齢者が多いので、ショッピングセンターのフードコートを長時間占領している傍若無人な姿を目にする機会も多く、「これだから、ジジババ共は!!」と高齢者のモラルの無さを批判したくなるが、暇を持て余している哀れな人物が、公共の場でたむろするのは、なにも高齢者に限った話ではない。

・お金を払ってもダメなものはダメ

食事のために用意された席に、ダラダラと長時間長居するバカの被害に遭うのはフードコートだけでなく、飲食店も同じである。

昨年、マクドナルドが地元の中学生を出入り禁止にした話題になった際に投稿した記事に書いた通り、私はそういう連中は問答無用に叩き出せばいいと思う。

暇つぶしのためのスマホ弄りや世間話をしているバカに限らず、ノートを広げて勉強の真似事をしているつもりのバカ、パソコンで仕事をしているバカも同じように。

「お金を払っているんだから、それくらい良いじゃないか!?」とゴネて反論しているつもりの不届き者もいるだろうが、だとしたら、先の記事でやり玉に挙げられていた高齢者もドリンク一杯でも頼めば、何時間も居座ることを認めるべきであろう。

「飲食店で勉強や仕事のために長居するのはOKだけど、ジジババの占領は許さん!!」と考えるのは、「労働生産性がある、もしくは将来的に可能性がある者は悪いことをしても構わないけど、その価値がない高齢者は邪魔者として排除する」と言っているに等しく、恐るべき選民思想と差別意識の表れである。

飲食店は食事のための場所であり、家や学校、社会に居場所がない人間の憩いの場ではない。

「食事以外のことでものんびりしたい」と考えるのであれば、チェーン店のではなく、個人経営の店で、時間をかけてマスターと信頼関係を築けば良いだけである。

まあ、そんなコミュニケーション能力がないから、身近な人間関係に居場所がなく、誰からも深入りされない飲食店でコソコソと時間を潰しているのだろうが…

というわけで、フードコードに長々と居座って周りに迷惑をかけているのは何も高齢者に限った話ではない。

そのような連中を「=高齢者」という前提で話をしたら、「あ、この人は田舎者なんだ」と思われるかもしれないので、田舎暮らしがコンプレックスになっている人は、発言に注意しましょう。

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