ペンパルサイトで知り合った人と実際に会うとどうなるのか?①(シャイなフランス人編)

以前、「ペンパルサイトでは日本人と知り合いになることもある」という記事を書いたが、ペンパルサイトでは海外に住んでいる人と文章のやりとりをすることが基本となる。

そのため、ネット上で意気投合しても、すぐに「実際に会おう!!」となることはなかなかない。

それが出会い系アプリや婚活サイトとは異なる点である。

私も3年以上ペンパルサイトを使って、300人近くと知り合ったが、実際に会ったのは片手で数えることができるくらいの人数である。

というわけで、今回はそんなネットで知り合って、実際に会うことになった数少ない人たちの話を3回に渡り紹介する。

・相手はどんな人

・居住地:日本(出身はフランス)

・名前:ロビン(仮名)

・性別:男性

・職業:学生

・年齢:28(当時)

私がペンパルサイトで知り合った人に初めて会ったのは今から2年ほど前のことだった。

相手は1ヶ月の語学留学のために来日したフランス人男性のロビンで(彼がどんな人なのかを知りたい人はこの記事をご覧いただきたい)、彼とはInterPalsで知り合いになった2ヶ月後に会うことになった。

彼が通う学校と住まいは私の家から電車で片道1500円の場所にあった。

距離的には不可能ではないが、週末の度に気軽に会いに行ける場所ではなく、当時の私は土日出勤の仕事に就いていたこともあり、簡単に会いに行くことはできなかった。

そんな中、たまたま私が日曜日に休みが取れ、なおかつ私用で彼の住んでいる場所に出向く必要がある日に彼と会うことになった。

私は事前に「どこか行きたい場所はありますか?」と彼に聞いていた。

彼は「特に行きたい場所はないが、いろいろな場所を回りたい」と言った。

特にないが、いろいろな場所に行きたいか・・・

そういう抽象的な注文が一番困るのだが・・・

とはいえ、私はその町に半年ほど住んでいた経験があったので、何とかなるだろうと思っていた。

・待ち合わせの段階でバタバタする

当日、私はJRの某駅ビルの中にあるマクドナルドで彼と待ち合わせることになった。

事前にロビンの服装を聞いていたが、待ち合わせ時間になっても彼らしき人は見当たらない。

私は彼にLINEで連絡を入れてみた。

すると彼は「店の中にいる」と返信してきた。

私は店内に入ってみたが、彼は見当たらない。

私は彼に自分のいる場所の写真を撮って、私に送るように頼んだ。

彼から送られてきた写真を見て分かった。

彼は駅の中のマクドナルドではなく、バスターミナルの中のマクドナルドにいた。

ネットでは何度も会話をしたが、実際に会うのは初めてなので緊張した。

とりあえず自己紹介をする。

えーと、自分の名前を言って、それからNice to meet youで、

あれ?

その後は何て言えばいいんだっけ?・・・

こういう経験は初めてだから、どうすればいいのかさっぱり分からん・・・

ここは相手の話に合わせよう。

と思っていたが、彼もこういう経験は初めてだったようで、完全に頭が真っ白になっていたようだ。

・行きたい場所がわからない

とりあえず、これからどこに行くかを決める。

私はロビンに「どこか行きたい場所はあるか?」と訊ねた。

彼は「特にない」と答えた。

…って、この会話は事前にしたことと全く同じではないか。

なんだ、このグダグダ感は・・・

それでは発想を変えよう。

私は彼に「何か買いたいものはありますか?」と聞いてみた。

彼は「イヤホンが欲しい」と答えた。

ようし!! それじゃあ、イヤホンを買うために近くの〇〇カメラに行こう!!

というわけで、実際に行ってみたが、彼のお目当ての商品はなかった。

店を出たが、これから、どうすればいいのかさっぱり分からん。

このままじゃ、ますます居心地が悪くなる。

とりあえず一息入れたい。

そう思って、たまたま見つけたベンチに座って、コンビニで買ったお菓子を一緒に食べようと思った。

とりあえず、一緒にお菓子でも食べていれば、気持ちも落ち着いて、お互いに打ち解けることができるかもしれない。

…と思っていたが、彼は私と会う前にハンバーガーを食べていたらしく、「お腹一杯だから要らない」と言われ断られた。

「お願いだから空気を読んで、食べたくなくても食べてくれ!!」

と思ったが、結局、私は彼の隣で一人お菓子を食べることになった。

さっきよりも気まずくなったが、せっかく腰を掛けることができたため、とりあえず世間話でもすることにした。

…って、さっきから「とりあえず」使い過ぎじゃねえ?

私は非喫煙者だが、「不安に駆られて落着きがなくなり、タバコを吸うことで不安を和らげようとする人はおそらくこんな感じなんだろうなあ」と妙に納得した。

・私は自分が住んでいた街のことを全然知らなかった

私たちは、お互いに訪れたことのある国のことや、趣味のこと、仕事のことなどを話した。(その会話を対面でする必要があるのかは疑問だが・・・)

するとロビンは私に「あなたはこの街に住んでいた時はどこで遊んでいましたか?」と訊ねてきた。

なるほど、「そこで一緒に遊ぼう!」というわけか。

私がよく遊んでいた場所……

よくよく考えてみると、当時の私は仕事と日用品の買い物以外で外出することなど、ほとんどなかった。

カラオケには行かない。

パチンコはやらない。

外食はしない。

あるとしたら、せいぜい本屋さんくらいか・・・

たしかに、私はその街に住んではいたが、その街のことを全然知らなかったことに気づいた。

このままではいかん。

何とか次の話題を見つけなくては。

私は彼の住んでいる寮の最寄り駅を聞いてみた。

その路線の始発駅は今いる場所から地下鉄で3駅分ほど離れた場所にある。

やることも、行く場所もなかったので、その駅まで歩くことにした。

その途中に私は彼に「日本の暮らしはどうか?」とか「フランスではどんな仕事をしていたか?」という話をした。

・最後のお願い

駅に着くと、私はロビンに「日常生活で困っていることはないか?」と聞いてみた。

彼はよく買い物をする店の電子マネーカードが欲しいと言ったので、一緒にその店に行って購入の手続きをした。

はい。これでおしまい。

この後は彼にお別れを言ってオフ会はここで終了。

この最後までグダグダな展開は何よ!?

そう思われるかもしれないが、これが実際に行ったことである。

・反省

別れる前に、私はロビンにその日のことを詫びた。

   私は遊びに詳しいわけではないし、面白い喋りができる人間でもないので、今日はあなたにとってあまり面白い日ではなかったかもしれません。

ロビン:「いいえ。自分もshyな人間なので、あなたのことは責められません」

あ、彼も自分が非社交的な人間だという自覚はあったのか・・・

(英語の「shy」は恥ずかしがりやを意味する日本語の「シャイ」とは違い、非社交的で自分から会話を切り出すことができず、相手の目を見ることさえできない人を意味することが多い)

「私の案内があまりにも下手だから、彼が唖然としてほとんど何も喋らなかったのではないか?」という不安は杞憂だったが、それにしてもひどいガイドだった。

彼が私と同じようなタイプの人間だったから、最後は笑って別れることができたが、もし女の人と初めてのデートでこんなことをしたら一発でフラれるだろう・・・

というわけで、全然面白くない記事だったかもしれないが、これが、私がペンパルサイトで知り合った人に初めて会った時の出来事である。

ちなみに、これ以降、彼が自分から私にメッセージを送ってくることは二度となかった。(私から送った時はちゃんと返信してくれる)

次回へ続く

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