過去に何度か身近な人からの身バレについて考えてみた記事を書いたことがある。
私は自分がブログを書いていることを職場の同僚にも、家族にも伝えていない。
特に仕事や社会関係の記事については過激な内容も少なくないため、職場で身バレしたら後々どうなるのかは目に見えている。
まあ、知り合いにバレることを心配するほどアクセス数は多くないが…
ともかく、私は職場での身バレについては細心の注意を払っている。
しかし、今年もまたブログを書いていることをバレそうになってしまったことがあった。
・君ってもしかして…
以前、働いていた職場の部内では本題に入る前に仕事とは関係がない雑談をすることから始まった。
流れとしては、課長がテーマを決めて各々がそれに答えるか、もしくは誰かを指名してその人に自由に話してもらうかの2パターンがあった。
ある日、私は後者のパターンで指名され、その時は数日前に混雑と車内トラブルが重なった影響で電車が遅延して、出社時間ギリギリに到着した話をした。
その日に限らず、私が利用していた路線は混雑や乗客のマナーの悪さが目立ち、私は通勤に悩まされていた。
そんなこともあり、締めコメントとしてこんなことを言った。
「毎日が人間の弱さ・醜さ・汚さの鑑賞会。それが○○線」
その時は同僚から大ウケして、会議も和やかなムードで終了したが、会議室から出る時に上司からこんなことを言われた。
!?
私はYouTuberではないが(これは本当です!)、同じようにオンライン上に自作のコンテンツを投稿して、不特定多数の方に自分の考えを発信している身として、彼の発言が図星である気がして、思わずドキっとした。
早川:「え!? やってないですよ!!」
上司:「前から思っていたんだけど、早川さんって、YouTubeのパネル(※:おそらく「サムネイル」のこと)に書いてあるコメントみたいに、短文でウケを狙えるフレーズを次から次に出してくるから、そういうのを作ることに慣れていそうな気がするんだけど…」
早川:「いや、私みたいなパッとしない外見で、ボソボソと暗い声で喋る人間の動画なんて誰も見ませんよ(笑)」
上司:「う~ん、じゃあ、ブログやTwitterは?」
早川:「やってません!!(ウソ)」
上司:「そうか。それはもったいない。せっかくセンスがあるのに…」
ヤバい…
ほぼほぼ当たっている。
・一瞬の笑いを取るために
上司が言った通り、私は会議の前トーク(または会議中に)、煽り目的でYouTubeのサムネイルに書かれていそうなコメントをしたことが何度かあった。
たとえば、ある日の会議では、他所の部署がトラブルを起こして、私たちの作業も大幅に遅れたことが取り上げられ、課長が該当部署に抗議をしたのだが、彼らからは私たちが対応に費やした時間や費用を相殺するために必要な資料や再発防止策が一週間以上経っても送られてこないことが発表され、同僚たちはイライラした様子だった。
その際に、私は場を和ませようと思い、問題を起こした部署と日付(例:2月26日)を取って「○○課、二・二六事件の裁判、混迷を極める」とコメントした。(これはかなり受けた)
また、ある人が「他部署の人に間違いの修正を依頼したところ、逆ギレされて、はらわた煮えくりかえる思いをした」という出来事を発表したことがあった。
課長によると、その人物は日頃から勤務態度が悪く、仕事も出来ないと評判だった。
その件に対して、コメントを求められた時は「それだけで十分飯が食えそうなレベルのツラの皮の厚さ」と答えた。(これも結構受けた)
これらはすべてブログのサムネ兼記事の見出し画像のキャッチコピーを書く感覚でコメントした。
つまり、あの時上司に言われた「YouTubeのサムネを作ることに慣れていそう」という発言は、投稿媒体こそ違うものの、限りなく事実なのである。
・綻びは意外なところから生まれる
冒頭で紹介した記事にも書いた通り、私は身バレ防止のために、現在働いている職場で起きた出来事を書く時は年齢や性別を入れ替えたり、他所の職場で起きた出来事を程よく混ぜ合わせたりしている。
また、やむを得ずにブログで紹介したエピソードを職場で話した時は、すぐに記事の該当箇所を削除するか、ほとぼりが冷める(私の場合は「ほぼほぼ=退職する」)まで一時的に内容を修正している。
そして、一番の対策は「自分がブログを書いている」というオーラを人前で一切見せないことである。
以前、職場でネットセキュリティーの研修を受けた時にURLの「http」と「https」の違いの説明をされたことがある。
私はブログを始めて2年ほど経過した時にこの変更を行ったため、その違いについては知っているつもりである。(サイトへのアクセス数が右肩上がりの時に変更してしまい、一時的にアクセス数が落ち込んでしまったからよく憶えている)
だが、研修で説明を受けた時は
「初めて知りました」
「ざっくりとした捉え方だと『httpsの方が安全』という認識でよろしいですか?」
と今しがた知ったかのようなフリをした。
得意げな顔で「そんなことは知っています」と言ったら、職場での評価は上がったかもしれないが、その場限りの自己顕示欲を満たすことよりも、私がブログを書いていることを悟られないことの方がはるかに重要である。
もちろん、今回の舞台となった会議前のフリートークで、ブログで取り上げてきた仕事や社会に対する主張やエピソードも一切展開しなかった。
たとえば…
などなど。
職場で堂々とこのような主張をし、同僚がこのブログを発見すれば、間違いなく私の正体を特定されるだろう。
さすがにそれ位の危険性は予期できるが、今回のように、まさかサムネのキャッチコピーを意識したコメントから、ブログを書いていることがバレそうになるとは思いもしなかった。
これからは、不本意な形でこのブログ並びに私の食い扶持を失わないように、そんな些細なことにも気を使っていかなければと思っている。