昔の人は隣の部屋のテレビの音が気にならなかったのか?

過去の記事で何度か取り上げたことだが、私は上京して5年程、テレビがない生活を送っていたものの、昨年10月、ついに購入することになった。

テレビがやって来たことで、出勤前は毎日ワイドショーで天気や全国のニュースに目を通したりと、上京前の生活が多少戻りつつあるが、それでも以前と同じようなテレビが生活の中で大きなウエイトを占めるところまでは至っていない。

その理由は、こちらの記事に書いた通りだが、それ以外の理由もある。

まずひとつ目は、電波の受信環境が良くないため、ノイズや映像の途切れが多いこと。

格安のポータブル式である以上、それは覚悟していたが、どういうわけだか、番組のクライマックスやミステリー物のトリックの説明のような重大なシーンでそれが発生することが多い気がするのだ。

もうひとつの問題は音漏れ。

購入したテレビにはコード式イヤホンがついていたが、「テレビは家の中で自由にくつろぎながら見るもの」と思っているため、行動制限が加わるイヤホンは使いたくない。

だが、多くのテレビ同様Bluetoothに対応しているわけではないので、ワイヤレスイヤホンも使用できない。

というわけで、イヤホンを使わずに見ているのだが、私は狭いアパートに住んでいるため、隣の部屋への音漏れを心配して、音量をかなり小さくしている。

お湯を沸かしたり、食事をするだけでも、聞こえづらく程の音だが、それでも隣の部屋の騒音になっていないかが気になる。

ちなみに、隣の部屋の住人は外国出身者で、内容は不明だが、家にやって来ている友人との会話はハッキリと聞こえる。

それくらい、隣の部屋の音は筒抜けなのである。

以前の私がそうだったように、今ではテレビを持たない人も増えた。

今の部屋に住んでからは、隣だけでなく、他の部屋からもテレビの音が聞こえてきたことがない。

そんな中でイヤホン無しで音を流したりしたら、音量が小さくても、ご近所で噂になってしまいそうな気がする。

しかし、最近ふとこんなことを思うのである。

「昔は各家庭にテレビがあることが当たり前だったのに、隣の部屋の音は気にならなかったのだろうか?」

当時は今のような高性能のイヤホンなどなく、防音性能も高くなかっただろうから、あちこちから他人のテレビの音が聞こえてきたはずである。

それなのに、ご近所トラブルにならなかったのだろうか?

私の実家は一戸建てだが、小学3年生まではアパートの借り家に住んでいた。

その時の記憶を辿っても、お隣さんのテレビの音が気になったことはないし、逆に気遣ったこともない。

もっとも、土地に余裕がある私の地元と人口密度が高い東京では一概に比較できないが…

私が今住んでいるアパートは築40年近いが、完成当初はどんな様子だったんだろう?

そんなことが少し気になる。

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