始業前や、休憩を終えるタイミングで、職場のトイレに入るといつも不思議な光景を目撃する。
それはトイレで歯磨きをしている人のことである。
・トイレって何のための場所?
トイレで歯を磨いている人を目撃するのは別に今の職場に限ったことではない。
これまでの職場にもたくさんいた。
だが、今の勤め先は洗面台が1つしかない。
ちなみに、男子トイレは個室も1つしかない。
つまり、トイレがとても狭いのである。
仕事前のタイミングでは、そんな狭い場所で、常に2,3人が所狭しと密になって歯を磨いている。
もはや、トイレは用を足すというよりも、歯を磨く場所と化している。
だからこそ、それまでは街頭でティッシュ配りをしている人くらいにしか視界に入らなかった彼らのことが、否が応でも気になるようになった。
私には就寝前にしか歯を磨く習慣がないため、職場のトイレで歯を磨いた経験はない。
別に1日、何度も歯を磨く人を見て「潔癖症かよ」と呆れたり、「気持ち悪い!」と蔑んだりすることはない。
しかし、「よく職場のトイレなんかで歯を磨くことができるな…」と不思議に思ってしまう。
都心のオフィスでは、トイレが綺麗に掃除されているとはいえ、すぐ隣で、他人が排泄を行っているのに、音や臭いが気にならないのだろうか…
・それ、どうしても必要ですか?
私は、とてもではないが、他人のおしっこやウ〇コをしている傍で、歯を磨こうなどいう気にはならない。
だが、個人的な嗜好は抜きにしても、このご時世に職場のトイレで歯磨きをする必要などというのは感染症対策上、大いに問題があるのではないだろうか?
以前、かなり厳重にコロナ対策を行っていた会社で働いていたことがある。(ちなみにこの記事で登場)
その会社は入室前の検温、消毒の強制はもちろん、仕切りごとにカーテンを設置したり、給水機は備え付けの紙コップ以外の使用を禁止し、労働者本人が感染した時だけでなく、濃厚接触者に該当しただけでも、当人の勤務日に半径数メートル以内の席に座って仕事をしていた者も自宅待機(給料は8割保障)にする徹底ぶりだった。
それほど(大げさに)感染症対策には念を入れている会社でも、社内のトイレで歯を磨くことは容認していた。
職場の歯磨きというのは、感染症のリスクを抱えてでもやめられない、または尊重せざるを得ないことなのだろうか…
少なくとも私は、その考えに共感できない。