
先月も少し触れたように、私は今の職場を今月限りで退職する。
それに合わせて就職活動をしており、来週は一社面接を受けることになっている。
これまでの私は転職をしまくっており、当然、面接も数えきれないほど受けてきた。
しかし、数年ぶりということでドキドキしている。
もっとも、面接前に緊張するのは、何回受けても同じことなのだが…
・ただでさえ緊張しているのに…

「圧迫面接」という言葉がある。
圧迫面接とは、面接官が応募者に対して威圧的な態度を取ったり、回答を頭ごなしに否定したり、答えにくい質問を何度も繰り返したりして、精神的なプレッシャーをかける面接のことである。
例えば、「なぜ前の会社を辞めたのか?」と質問されて答えたところ、
「そんなの理由になっていないでしょう」
「それではどこの会社に行っても続かない」
と否定される。
あるいは、ため息をついたり、にらみつけたり、わざと長い沈黙を作ったりする。
こんな面接を受ければ、「こんな会社では働きたくない」と感じるのも当然である。
圧迫面接のように悪意向き出しでなくても、自分のスキルや経験について細かく質問されると、
「ただでさえ緊張しているのに、そんなこと聞かないでよ…」
「なんだか感じの悪い面接官だな~💢」
と思ってしまうこともある。
そんな時はすぐに逃げ出したくなるし、「なんて嫌な会社だ!!」と言いたくなる。
そして、「こんな面接のために費やした交通費、仕事を休んだことによって差し引かれた給与や有休などの金銭的損失、時間などを返せ」と感じる。
だが、一方で、面接時の雰囲気が良い会社が働きやすい職場とは限らない。
・事前に言われていたら断っていた

面接で感じた印象と、実際に働き始めてからの職場環境は、必ずしも一致しない。
たとえば、面接官が終始穏やかで、こちらの話をニコニコ聞いてくれる。
「これまでどんな仕事をしてきたか」程度の簡単な質問はあるものの、スキルについて細かく追及されることもない。
求人票にも「未経験歓迎」、「特別な経験は必要ない」などと書かれている。
そんな面接なら、
「ここなら働けそうだな」
「感じの良い会社だな」
と思うかもしれない。
ところが、いざ採用されて働き始めると、
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毎朝ラジオ体操に参加しないといけない。
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パソコンなどの初期設定をすべて自分でやらされる。
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分からないことを質問しても、「マニュアルを読んでください!」、「一度言いました!」などと突き返される。
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繁忙期は人の仕事を手伝わされて、終わるまで帰れない。
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営業成績やノルマの達成度を壁に貼りだされる。
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業務終了前に本日の目標達成度や未達の反省点をしつこく書かされる。
など、面接では聞いていなかった話が次々に出てくる。
「面接の時に聞かされていたら、こっちから断っていたのに……」と言いたくなる。
これは非常に困る。
不採用なら、「今回は縁がなかった」と考えて次の仕事を探せば済む。
しかし、採用されてから「思っていた仕事と違う」と分かった場合、実際に働いてみた上で退職する必要がある。
就業開始数日で「これまで働いた分の給与は要らないから、この話は無かったことにしてほしい」とも言いたくなるが、給与以外にも、社内のシステムや社会保険など煩雑な手続きが必要なため、そう簡単な話でもない。
だからこそ、面接の時点で細かく質問することは、「この会社は、入社後に必要になる能力をきちんと確認しているのだな」と考えれば、必ずしも悪いことではない。
もし、そこで「それなら自分には難しそうだ」と思えば、こちらから辞退することもできる。
つまり、面接は会社が応募者を選ぶだけの場ではなく、応募者が会社を見極める場でもあるのである。
それを考えると、面接で、スキルや経験をあまり詳しく質問しないことはかえって不気味であるし、場合によっては不親切と言えるのかもしれない。
・優しいからこそ断られた時のダメージが大きい

面接の雰囲気は、不採用になったときにも意外な影響を与える。
たとえば、面接でかなり厳しい質問をされたとする。
「いつも仕事はすぐ覚えられますか?」
「○○の経験はありますか?」
「△△について一人で対応できるか?」
と細かく確認され、その結果、不採用とする。
この場合なら、「この会社は教育しなくてもすぐに使える即戦力という妄想を求めているのだな」と、ある程度納得できる。
こちらの記事で特集したように
「私はあなたたちの理想の王子様じゃなくてすいませんね~(笑)」
「そんなスーパーマンを求めているなら、こっちからお断りだ!」
と哀れみの気持ちさえ持つかもしれない。
ところが、面接が終始穏やかだった場合は、話が違ってくる。
面接官も感じが良かった。
こちらも普通に受け答えできた。
仕事内容についても、特に高い能力を求められている様子はなかった。
「これは好感触だ~」と思って、その職場で働いている自分を想像しながらウキウキで帰宅する。
だが、後日「慎重に選考した結果、今回は採用をお見送りさせていただくことになりました」という不採用通知が届く。
すると、「えっ、何がいけなかったんだろう…」となる。
その後も、
「経験不足だったのだろうか?」
「受け答えがおかしかったのだろうか?」
「他にもっと良い人がいたのかな?」
と、いろいろ考えてしまう。
面接官が高圧的な人物だったら、決してそんな気持ちにはならなかっただろう。
もちろん、実際には、応募者に大きな問題があったとは限らない。
例えば3人の応募者から1人を採用する場合、自分が面接で何も失敗していなくても、他の人の経験がより求人に合っていれば不採用になることがある。
自分が面接を受ける前から、すでに別の候補者に決定しており、面接自体が無意味だった可能性もある。
・働き出したら、面接の雰囲気は関係ない

このように、採用されても、不採用になっても、「面接の雰囲気が良い=幸せになれる」とは限らず、そうではない可能性が高い。
面接というと、つい「面接官の感じが良かったかどうか」を重視してしまう。
もちろん、横柄な態度を取る面接官より、丁寧に対応してくれる面接官の方が好印象なのは当然である。
しかし、それは一時的な感情に過ぎない。
厳しい質問をされたら良い気持ちにはならないが、応募者にとって本当に困るのは、面接では何も教えてもらえず、採用後になって初めて職場の実態を知ることである。
そんな状況になれば、面接時の「感じの良さ」など何の役にも立たない。
会社側は「この人を採用して大丈夫だろうか」、応募者は「この会社で本当に働いて大丈夫だろうか」と考える。
本来は、この両方が確認できるのが理想的な面接である。
だから、
「面接官が怖かったから、落ちた」
「面接官が優しかったから、働きやすい」
という単純な話ではないのである。
もちろん、面接が穏やかで、採用後も不安になることなく働ける職場が理想なのは言うまでもないが…
さて、今度の私が受ける面接はどうなることやら…









