今月の初旬、虫歯の治療のために歯科医を訪れた。
このブログでは3年前に一度登場したことがあるかかりつけの病院である。
数ヶ月前の検診で虫歯が数本見つかったので、しばらく通っていたが、一連の治療もこの日でようやく終了となる。
しかし、そう嬉しいことばかりではなかった。
・いつもと時間が違うことは分かっていたはずだが…
結論から言おう。
今回の虫歯の治療で何が起きたのかと言うと、私が予約時間を勘違いしたのである。
予約時間は11:00だった。
これまではずっと10:30だったので、この日もその時間だと勘違いして、30分早く着いてしまった。
前回の治療後に予約を取った時は、「いつもとお時間が違うのでお気を付けください」と言われたので、そのことは頭に入れていたし、実際に家を出る時も診察券の裏面に書かれた予約時間はしっかり確認して、「今日はいつもと違う時間だ」と自覚していた。
ところが、その日は歯医者へ向かう途中のドラッグストアで薬を買ったり、本屋に立ち寄ったりしていたので、いつの間にか、いつもと時間が違うことをすっかり忘れて、定時(?)に調整してしまったのだ。
エレベーターの中で、何とも言えない違和感が生まれたため、診察券を取り出して予約時間を確認したら、いつもと違う時間であることに気付いた。
早とちりと言っても、30分程度だが、待合室が狭く、席数も限られているため、病院に迷惑をかけないようエレベーターを降りずにUターンすることにした。
病院の扉はガラス張りで、エレベーターの扉が開いたら、誰かがやって来たのはまる見えだが、幸い、受付の人には見られていない。(…と信じたい)
しかし、エレベーターから降りる時に、入れ替わりで乗り込んでくる病院関係者に目撃される恐れは残っている。
エレベーターは1Fに到着。
ドアが開くのを恐る恐る待っていると…
中を確認せずにイノシシのような勢いで乗り込んできたバカとぶつかりそうになったが、病院のスタッフではなさそう。
こうして、無事に建物からも脱出…
と思ったら、入り口に病院の制服を着た女性がいるではないか!?
その日は結構強めの雨だったので、傘に付着した雨を払っている。
私には気付いていないようなので、そのまま走り抜けて突破…
しようと思ったら、そのまま突っ走ったら、私も雨に濡れてしまうから、傘をささないといけない。
そんなことを考えていると、ドアの手前、すなわち彼女が立っている場所でストップしてしまった。
その瞬間、それまで私に気付かなかった彼女と目が合ってしまった。
「もしかしたら、時間を間違えたことを悟られたかも…」
幸い、彼女はその日の私の治療の担当ではなかったので、院内で顔を合わせることはなかったが、診察中はずっと気まずい思いをしていた。
とはいえ、この日はたかだが30分早く着いてしまっただけである。
過去にはもっとひどい間違いがあった。
・全然違う日なんだけど…
私が初めて歯医者の予約時間を間違えたのは、今から10年以上前の2011年のことである。
その時は実家に住んでいたが、親知らずを抜くために、子どもの頃からのかかりつけの歯医者ではなく、バスで10分程の場所に位置している口腔外科がある病院に通っていた。
親知らずはすぐに抜歯していたものの、虫歯の治療や顎の開きの改善などを理由に1年以上通うハメになり、気付いたら完全に生活の一部のようになっていた。
もっとも、当時はまだ車の免許を取っていなかったため、歯医者の帰りに近くにあるハンバーガー店に寄ることがひそかな楽しみだったのだが…(笑)
さて、問題が起きたのはゴールデンウィークが過ぎた頃である。
ほとんどの病院がそうであるように、その歯科医も連休中は休みだったため、2週間近く間が空くことになった。
その頃はいつも17:30からの診察で固定されていたため、日付さえ憶えていれば良かったのだが、「次回は連休明け」と記憶していた。
というわけで、連休明けの5/6(金)に行った。
ところが、実際の予約日は5/9(月)だった。
たしかに、人によってはどちらも「連休明け」で間違いないが…
この時はいつもと同じように、受付で診察券と保険証を提示して、待合室に腰かけていた。
すると、受付の人が慌てて飛んできて、「早川さん!! 予約日は5/9ですけど!!」と言って、診察券の予約時間を見せたので、そこで初めて予約日を勘違いしたことに気付いた。
日付を間違えるにしても、18日と19日のように似た数字の羅列により勘違いするのであれば分からなくもないが、6日と9日は確認ミス以外で間違えるはずがない。
日付に5月と書いてあるので、「6と9を逆さまにして間違えた」という言い訳も通らないし…
私は「すいません。間違えました」と言って、すぐに帰ることになった。
これは完全に予約日に確認を怠った私のミスだが、この時の恥ずかしさは今でも忘れられない。
当日はもちろんのこと、次の診察日も気まずかった。
その病院は毎日同じ人が受付をしているので、当然、その日も間違えた時と同じ人に受付の手続きをしてもらわないといけない。
もちろん、他人に言いふらしたりはしないだろうが、治療を受ける時も「この人たちも、きっと数日前に私がしでかしたことを知っているんだろうな…」という疑念に満ちた気持ちになった。
結局、この歯医者にはその後、半年ほど通うことになったが、この日のことが頭から離れず、すぐにでも逃げ出したい気持ちになった。
・まさかのバックレ
車の免許をするために自動車学校に通っていた頃、授業を担当していた教官にこんなことを言われた。
「自動車事故は免許を取って間もない時よりも、慢心が出る頃の方が起きやすい」
「だから、この学校では卒業から半年が経った頃に安全運転を呼び掛ける葉書を送っている」
慣れた頃の方が気が緩んで事故を引き起こしてしまうのは、車の運転に限った話ではなさそう。
私は歯医者の予約時間を間違えて大恥をかいて以降、必ずと言っていい程、家を出る前に予約時間の確認をしていた。
それにより、数年は特に大きな問題は起きなかった。
ところが、5年が経った2016年にまたやってしまった。
この時も実家に住んでいたものの、これまでよりも仕事が少し遅い時間だったので、かかりつけの場所ではなく、職場寄りの歯医者に通っていた。
仕事は不定期休だったけど、いつも金曜日が予約日だった。
というわけで、12月2日(金)も、毎週同様に仕事を終えた足で歯医者に向かう予定だった。
ところが、この日も時間を間違わないよう、念のために診察券の予約日時を確認したら、腰を抜かしそうになった。
毎週、金曜日が予約日だったのに、その週は木曜日、すなわち前日の12/1が予約日だった。
5年ぶり2度目の予約日の勘違いである。
しかも、今回はもう過ぎているし、何の連絡もしていない。
故意ではないとはいえ、完全なバックレである。
前回の教訓があるので、病院へ向かう前は毎回確認していたが、このパターンはそれだけでは防げなかった。
「もしかしたら、この日に空きがあれば治療してもらえるかも」という下心を隠しつつ、一先ず謝罪のためにも、直に病院を訪れることにした。
幸い受付では、無断キャンセルのペナルティーとして、今後予約お断りなどの制裁措置をなく、今回はこれまでと曜日が変わっていたから勘違いしたということで事なきを得た。
一瞬、「昨日は11/31だと勘違いしていた」という言い訳が頭に浮かんだが、そんなことをしたら、それこそ恥の上塗りだから自重した。
なお、この時は前回と違い、車で通っていたため、すぐにでも自宅へ帰ることが出来たが、家族に「歯医者の予約日は昨日だった」などとは、とてもではないが、恥ずかしくて言えなかったので、途中にある書店やホームセンターで時間を潰して帰ることになった。
このような前歴があるため、今回の勘違いは8年ぶり3度目ということになる。
これまでのような日付の間違いではなく、時間も30分早かっただけなので、そこまで大きな失態とは言えないが、一度撤収しようとしてスタッフの人と鉢合わせした時は、これまでの失敗を思い出して、火が出るような恥ずかしい気持ちになった。
しかも、今回は家を出る時は時間を把握しておきながら、途中で忘れるというこれまでにないパターンである。
これを防ぐには、歯医者へ行く前には寄り道しないことが一番だが、独り身だと限られた時間ですべての買い物などをやりくりしないといけないので、そんな余裕はない。
建物に入る前に確認するという手もあるが、先日のような雨の日は傘をささないといけないので、それだけでも厳しそう。
もっとも、虫歯に気を付けて、歯医者へ行く回数自体を減らせるようにすればいいだけなのかもしれないが…