GW最終日に感じるサザエさん症候群とは違った憂鬱

今日はゴールデンウィークの最終日。

というわけで、この記事で取り上げた「サザエさん症候群」、つまり連休最終日に翌日の仕事を思って気分が落ち込む現象に陥っている人も少なくないことだろう。

火曜日のはずなのに、頭の中では日曜夜と同じように「サザエさん」のテーマソングが流れている人もいるかもしれない

今年は飛び石や祝日が週末に重なったことで、「長期休暇」というイメージは強くなかったとはいえ、通常の3連休以上に休みが長かったわけだから、明日からの現実がいっそう重く感じられるのも無理はない。

かくいう私もその一人だ。

明日から仕事が始まることを思うと、やはりどこか心が重たい。

満員電車、オフィスの空気、詰め込まれた予定表…

考えただけで、身体中に蕁麻疹がぁー!!!

さすがに、そこまで大事にはなっていないが、明日のことを思うと自然とため息が出る。

ただ、今年はそうした「明日から仕事が始まる」という淀んだ気持ちとは別に、もっと根の深い「虚しさ」のような感情がこみ上げてきたのである

・もし、好きなことを仕事にしていたら…

それは、よくよく考えると当たり前のことに気付いたことで感じた。

「多くの人が連休の終わりに暗い気持ちを抱えている」ということはそれだけ多くの人が日々の仕事をつらいと感じている」ということになる。

高校生の時に進路指導の教師がこんなことを言っていた。

「仕事は自分に向いているかではなく、自分が好きかで選びなさい!!

当時は、その言葉を少し冷めた目で聞いていた。

仕事にやりがいなんてなくてもいい

安定して給料がもらえて、できるだけ楽な仕事がしたい」

そんなふうに考えていた。

「仕事で自己実現」などという青い夢よりも、生活の安定を何より優先していた。

いつの時代にもいるような、覚めたクソガキですな。

だが、今は少し考え方が変わりつつある。

ありがたいことに、自分の得意なことや楽しいと感じられることが徐々に見つかった。

次に働くなら「そういったことを活かせる仕事をしたい」と思うようになった。

やりがいという言葉の持つ意味が、以前より少しだけ理解できるようになった気がする。

言い方を変えると、「好きなことや『楽しい』と思えることを仕事にしたい」のだと。

しかし、連休明けに暗い気持ちになる人の多さを見ると、残念ながら好きなことを仕事にできている人はまだまだ少ないよう

むしろ、多くの人が「生活のため」に仕事を選び、嫌々働いているのではないかと思う。

「仕事が好き」という人が増えたら、こんなに多くの人が連休前に暗い気持ちを感じることもないだろうから。

とはいえ、仮に好きなことを仕事にできたとしても、それですべてが解決するわけではない。

職場の人間関係、業務外の雑務、成果主義や評価制度といったプレッシャー

そういった本業とは関係のないストレスが、日々の仕事を苦しいものに変えて、休日の終わりが地獄の日常への回帰のように感じられるのだろう

そう考えると、また一段と気持ちが沈んでいく。

・すぐに答えは見つからないが…

人生の大半の時間を費やす「仕事」という存在が、これほどまでに人々の心を重くしている現実はやはり虚しいものだ。

もちろん、かつての私がそうだったように、すべての人が仕事にやりがいや楽しさを求めているわけではないだろうし、仕事以外にも人生には多くの喜びがある。

ただ、連休明けに多くの鉄道会社で人身事故により電車が運転見合わせになったり、退職代行が大盛況となる社会は、やはり健全だとは思えない。

ゴールデンウィーク最終日の夜。

憂鬱な気分を抱えている人々の姿を思い浮かべながら、自分自身に問いかけている

「これから自分は、どんなふうに働いて生きていくべきなのか」

その答えはそう簡単に見つからず、サザエさん症候群と違って、休み明けに仕事へ戻るだけの惰性では解決しそうにない。

なお、この記事によって、ただでさえ暗くて気分に陥っている読者の方の気持ちをさらに憂鬱にさせてしまったようであれば、この場でお詫び申し上げたい。

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