薬を買う時のしつこいアプリの勧誘は迷惑を超えて実害をもたらしている

先週、風邪を引いた。

主な初期症状は頭痛、倦怠感で、それらは比較的すぐに治ったものの、咳だけがなかなか治まらない。

およそ1年前の2023年末もそうだったように、冬に風邪を起こすといつも咳だけが長引いてしまう。(その時の記事はこちら

最初はかつて中毒症状に陥っていた総合風邪薬で凌いでいたが、それだけでは抑えることが出来なくなり、ドラッグストアで咳や淡に特化した薬を購入することにした。

最近は登録販売者による確認が増えたので、以前ほど気楽に市販薬の購入が出来なくなった。

まあ、何を隠そう私自身が市販薬の中毒症状に陥っていた前歴があるから、それは当然なのかもしれないが…

・病人相手の阿漕な商売

そんなわけで、今回も同じように、薬を持ってレジに行くと「こちらのお薬のご購入にあたっては専門の担当者からいくつかご確認させて頂きます」と言われた。

その後は、「薬の服用者は本人(=私)かどうか?」、「どんな症状があるか?」、「他に服用している薬はないか?」といった具合にいつもと同じような確認をされた。

風邪薬の購入の際に「どんな症状があるか?」と聞かれる時は、毎回「いかにもその症状が出てます」という大げさな振る舞いをしてしまうのだが、今回は演技なしに咳き込んでしまった。

それくらいの体調が悪化しており、購入のために仕方ないとはいえ、質問に答えるのもしんどかった。

私の頭の中では、早く買い物を済ませて、一刻も早く帰宅することでいっぱいだった。

ところが、この登録販売者は薬の購入に必要な質問を答えた後もなかなか解放してくれない。

登録販売者:「こちらのドリンクは風邪の症状に効きますので、よろしかったらいかがでしょうか?」

早川:「いいえ。結構です」

早く帰りたいから、そんな話は止めてもらいたいけど、彼女も私の体調を気遣って言ってくれているのだから仕方ない。

登録販売者:「当店のアプリをお持ちでしょうか?」

早川:「いいえ。持っていません」

「アプリのことを何も言われなかったから、出しそびれてしまい、ポイントを付けてもらえなかった!!」とクレームが入ることを避けるために仕方ないかもしれないが、私は持ってないから早くしてほしい。

登録販売者:「ご登録頂いたら今回のお買い物からポイントが付与されますが、いかがでしょうか?」

早川:「いいえ。結構です」

何でこんな時にアプリの勧誘なんてする?

風邪で判断力が低下しているところは狙っているのか?

登録販売者:「アプリにご登録頂いてキャッシュレス決済をご利用になられたら、さらにポイントが還元されますが、いかがでしょうか?」

もう、いい加減にしろ!!

私は風邪の症状に苦しんでいるから薬を購入しているのであり、そのことは薬についての説明でも話したはずである。

だからこそ、一刻も早く会計を済ませて、家に帰りたい。

正直言って、質問に答えるのもしんどい。

にもかかわらず、「アプリがどうだ」、「キャッシュレス決済がどうだ」としつこく勧誘されるのは不快だし、迷惑極まりない。

百歩譲って、これがスーパーやコンビニでの出来事なら、ここまで怒りが込み上げることもなかっただろう。

だが、病人に薬を売っているドラッグストアがやることか?

この店は日頃からそうした勧誘が鬱陶しいと感じていたが、この時ばかりはさすがに限界を突破した。

アプリの勧誘がそんなに大事なのか!?

こんな商人精神丸出しな会社に薬を販売する資格があるのか甚だ疑問である。

薬の販売なんか止めて、マルチ商法でも始めた方がよっぽど商才を活かせるだろう。

結局、店員に怒りをぶつけることはなかったが、「こんな店、二度と来るか!!」と思ったのは言うまでもない。

・現金支払いで何が悪い!?

私は日頃から会社でこんな誤解をされていることが多々ある。

「早川さんって、株や投資に詳しそうだと思っていた」

どうやら、私は職場で人が到底やらないようなことでも入念に準備する人間のようで、そうしたことから、株や投資で着実に資金を貯めて、将来に備えていそうなイメージがあるという。

たしかに、将来のことを考えて貯金はしているが、株や投資は一切やらない。

説教臭い話だが、私はそもそも「お金は額に汗水たらして稼ぐもの」という認識がある。

加えて、給与が平均を大きく下回り、誰からも評価されない仕事をやっていながら、少しでも世の中に精通した人間であるかのように装ったり、「自分は平凡で能天気なサラリーマン連中とは違う」という自己陶酔に浸るために、そうした儲け話を得意げに語るダサい人間を過去に何人も目撃して、「そんな人間にはなりたくない」と常々思っていた。

だから、株や投資には今後も足を踏み入れるつもりはない。

そして、もうひとつのありがちな誤解が「現金を持ち歩かずに、アプリやキャッシュレス決済でスマートに会計を済ませて、会計の度にきっちりとポイントを貯めている」である。

クレジットカードと交通系のICカードを所有しているものの、私は筋金入りの現金派である。

交通費の支払い、財布を忘れた場合の緊急避難的な支払い、通信販売ではそれらカードで支払いするが、日々の買い物をほぼほぼ現金しか使わない。

買い物の際にスマホのアプリを提示したり、スマホで決済すると数%のポイントが還元されるという案内を聞いても、一切加入しない。

そんな私を不思議がったり、まるで金を溝に捨てる愚か者であるかのように哀れむ者も少なからずいる。

だが、株や投資と同様に、今後も現金支払いを辞める気はない。

今回の一件で、よりその決意が固まった。

No cash, No life

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