今日のタイトルを見て
「なぜ今さらバレンタインの話?」
と思う人もいるだろう。
先週、トルコ人から
と聞かれた。
「彼の国にはホワイトデーの習慣がないのか?」
そう思ってネットで調べたところ、ホワイトデーという習慣があるのは極東の一部だけらしい。
ついでに、女性が2月14日に職場の男性へチョコを贈る習慣も外国人には奇妙に見えることが多いらしい。
「何で恋人でもない人にチョコを贈らなければならないの? そんなのおかしいでしょ!!」
その意見には大賛成である。
恋人同士でバレンタインのやり取りを楽しむのは本人たちの自由だから、私がそれについて言うことは何も無いが、女性が職場の男性にチョコレートを贈ることを強制される「義理チョコ」という習慣はすぐに禁止すべきである。
念のために言っておくと、私は自分がチョコを貰えないことを恨んでこんなことを言っているわけではない。
逆にチョコを貰ったことで大迷惑した経験があるからだ。
・女性を悩ます義理チョコの出費
これは私が20代前半の時のお話。
当時の私は工場で働いており、2月14日に女性の職員からバレンタインのチョコを貰った。
当時の職場には3人の女性職員がいた。
一方で男性の職員は50人程いたと思う。
義理チョコとして50人の男性全員にチョコを贈り、それを3人で分担したとすると
50÷3=16.66…
で一人当たり16,7個のチョコを買う必要がある。
仮に1箱1000円のチョコを買ったとしたら1万円は超えてしまう。
彼女たちの給料の額は知らないが、これは大変な出費だと思う。
働く女性を全力でサポートする会社は義理チョコの習慣を禁止しなければならない。
・チョコよりも苦い記憶
その時のバレンタインの話には続きがある。
チョコの金額を計算した私は彼女たちの出費を考えて、3月14日のホワイトデーにお返しの品を贈ることにした。
といっても、今まで本命はおろか、義理チョコさえ貰ったことのなかった私には何を買うべきなのかさっぱり分からなかった。
とりあえず、田舎者なら誰でもお世話になっているピンクの看板の大型ショッピングセンターのギフトコーナーで、おすすめの品とされていたクッキーを買った。
3月14日、私はチョコをくれた女性にお返しの品であるクッキーを渡しに行った。
そこで、私が言われたことがこちら。
え!?
あれは会社から支給されたものを渡しただけで、私が買ったものじゃないよ。
だから、これは受け取れない。
え!?
会社から支給されたもの!?
しかも、まさかの受け取り拒否。
勘違いのせいで、とんでもない大恥をかいてしまった。
ちなみに、私はクッキーがそこまで好きではない。
当時は実家に住んでいたので、家族にあげようと思ったが、勘違いで買ったものだと伝えるのが恥ずかしくて結局は自分で食べた。
毎年、バレンタインの季節になると、自分がチョコを貰えない寂しさよりも、この苦い経験が頭から離れなくなる。
幸い(?)、私はあれ以来、義理チョコを貰っていないが、今度貰うことがあったら「これはあなたが買ってくれたものですか?それとも会社から贈られたものですか?」と確認するべきだろうか…
でも、それでは「この人、義理チョコなのに何を勘違いしているの?」と思われてドン引きされそうだし…どうしよう…
このように、義理チョコは女性だけでなく、受け取る側の男性を傷つけることもある。
こんなくだらない習慣はすぐに廃止すべきである。