対照的でも2年間やり取りが続いた2人のペンパル

このブログでは、日本語が堪能な韓国人の男性が度々紹介している。

彼はこの記事で登場したスペイン人の青年と同様に、日本語でやり取りができるだけでなく、社会に対する洞察力も高く、このブログでも彼の意見や視点が大いに役に立っている。

そんな彼がブログに初登場したのはこちらの記事である。

投稿日は2020年の920日。

もう2年前である。

ということは、彼とは2年以上やり取りをしていることになる。

「もう、そんなになるのか…」

時の流れの速さには改めて驚かされた。(その間に私が転々とした仕事は1,2,3…

・楽しい時間はあっという間に過ぎる

彼とはHi! Penpal!で知り合って、1ヶ月程やり取りをした後は、LINEで連絡を取り合っている。

彼は日系企業で働いていて、日本の文化や習慣に興味があり、日本語も勉強していた。

やり取りの当初こそ、私は日本語と英語を交えてメールを送信していたが、すぐに「日本語だけで大丈夫」と言われたため、以降は今に至るまで日本語だけでやり取りをしている。

最初はアニメやスポーツといった、お互いに興味がある話から始めて、正月や夏季休暇(夏休み)の風習、国政選挙の結果といった時次ネタを話すことも増えた。

また、彼曰く、勤務先の日系企業は、韓国支社であっても、日本の制度を重んじている所がある。

たとえば、稟議書などの書類でハンコを貰う順番の厳守とか、仕事が出来ない人でも勤続年数に応じて昇給や昇進できるとか。

会社では「それが日本のやり方だ!!」と言われているが、その言葉にどうも納得できない時は、日本人の私に「それは本当なのか?」とよく確認してくる。

また、日本語の勉強をしているためか、日本語についても度々質問してくる。

面白かったのは、韓国では「ヘルス」という言葉は「スポーツジム」の意味だが、日本では「風俗店」を意味することが多いため、「『ジムに通っている』と言いたい時に『私は最近よくヘルスへ行きます』と言ってしまわないよう気を付けないといけない」という話があった。

最近は、趣味のネットサークルで知り合った人とオフ会をしたところ、男性数人で女性一人という組み合わせになったため、彼女のことを男性全員がチヤホヤすることになり、そのような女性のことを韓国では「女王蜂」と呼ぶらしいが、「日本語にも同じような言葉はないか?」ということも聞かれた。

それはおそらく「『オタサーの姫』に該当するのではないか」と思った私は、ネットで拾った画像を彼に送った。

すると彼は一緒に写っている男性の方に注目して、韓国で「オタク」と言えば、「ニキビ顔で眼鏡をかけていて、太っている男性」のイメージが強いが、写真の男性たちは「普通の大学生」という感じだから、「この人たちは普通に恋愛ができるのでは?」と言った。

私はそれに対して、彼が想像するオタクのイメージを日本にも存在しており、「某飲食店の商品名を取って、そのような人を表すネットスラングが存在する」と答えた。

その画像を見た彼は納得し、「オタクのイメージには日韓の間には大きな差がない」ことに同意した。

その他にも、お互いの国の「同級生」と呼べる間柄の認識や、結婚の理想と現実の話といった生活臭満載の話も楽しんだ。

彼とはそんな話を2年以上続けている。

オンラインの関係で2年もやり取りを続けるができるなど、かなりの例外的な部類になるが、彼とはまだ先日知り合ったばかりのような気がする。

「楽しい時間はあっという間に過ぎる」という言葉があるが、彼との2年間はまさにそんな感じである。

やり取りをしている時に、一度、彼が来日する予定もあったが、ちょうどその頃、コロナの感染者数が急増して、入国制限が強化されたこともあり、来日が取り止めになってしまったことは残念だった。

彼の思いは分からないが、私は「いつか、彼に会える日が着たらいいな」と思っている。

・まさかこんなに長く続くとは…

2020年の夏に知り合い、すでに2年以上やり取りをしている男性がもう一人いる。

彼とはInterPalsで知り合い、メキシコ在住で年齢も私と同じである。

2年間オンラインでやり取りをしている同年代の男性」という点においては、韓国人の彼と同じだが、内容は全くと言っていいほど異なる。

彼から送られてきたファーストメッセージは「hii broo(「Hi, Brother」の意味)」という短文で距離感ゼロ、なおかつ返信に困る内容だった。

このようなメッセージが送られてくること自体は珍しいことではないため、最初はテンプレメールで応答していた。

だが、その後も彼は同じような短文のメールを驚くべき速さで返信してきた。

そして、ほぼ毎日のようにログインしている。

全くの偶然だが、彼と知り合ったばかりの頃、当ブログでこんな記事を書いた。

この記事で特集した「ネットメンヘラ」とは彼のことではなかったが、彼は「攻撃性がある」「すぐに返事を求める」という点以外は、彼らと同じ傾向が見られたため、てっきりそのようなタイプだと思っていた。

当然、「やり取りもすぐに終わるだろう」と想定して、私もあまり熱を入れて返信していなかった。

LINEFacebookの誘いも理由を付けて断り、メッセージのやり取りも適当にあしらっていた。

やり取りを1年ほど重ねても、彼のことは「法律関係の仕事をして、両親と同居している人」ということ以外全く知らなかった。

というか、気にも留めなかった。(とんでもなく失礼なことを言っているけど…)

彼が本格的に自身の話をしたのは、知り合って1年が経過した、今のちょうど1年前のことだった。

彼はその日、マッチングアプリを通して知り合った女性と会うことになったのだが、実際に会ってみると全くの別人で、言いがかりをつけられ、お金を請求されたという。

彼にとっては、愚痴を発散するためにその話をしたのだろうが、私にとっては初めて彼に親近感を覚え、以降は徐々に私も本音で話をするようになった。

そして、気付いたら、2年間もやり取りを続けていた。

当初は彼とここまでやり取りが続くなどとは思ってもいなかった。

本音としては、マッチングアプリの話をされるまでは、機会を見て、やり取りを切り上げようとさえ感じていた。

「そんな間柄でも、やり取りを続けていたら、関係が好転することもあるんだな」

彼からはそんなことを学んだ。

というよりも、あのやり取りだけで1年も連絡を取り合っていたこと自体が奇跡と言えるのかもしれない。

・刺激より安心感?

最初に登場した韓国人の青年とはしっかりと中身がある話ができていたため、やり取りが長く続くことは何となく想像していたが、メキシコ人の彼とはまさかこんなに長期間続くとは思わず、こうしてブログに登場することも全く想像していなかった。

今、何気ないやり取りをしている人にも、気付いたらそんな仲へと発展する可能性がある人がいるのかもしれない。

このブログを書き始めた当初は、オンラインのやり取りが1年以上続く人など例外中の例外で、3ヶ月続けば「長期」の部類だと認識していた。

だが、昨年の年末に書いた記事で触れた通り、現在やり取りをしている人の多くは1年以上続けている人が珍しくなく、3年を超える人も出てきた。

ちなみに、1ヶ月前に、2020年の年末に2ヶ月程やり取りをした後、音信不通になった中国人の男性から再び、連絡が入るようになった。

以前は英語のみのやり取りだったが、彼は私と連絡を絶っていた間に日本語の勉強をしていたようで、今では日本語も交えてLINEのやり取りをしている。

彼とは実質3ヶ月程度の時間しか共に過ごしていないが、もう何年も連絡を取り合っているような気もする。

そして、そのような安定感が堪らなく心地良い気がするのである。

若い時は「今日は新しい人と出会えたぞ!」というような刺激に喜びを感じていたが、今はお馴染みの人たちと安定した付き合いができることに喜びや安心感を覚える。

良くも悪くも、私も年を取ったのだろうか…

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