ネットで友達を作ることはこんなにも大変だった②:出会い系サイト編

前回のおさらい

ひょんなことから日本人のメル友が欲しくなった私は、これまでに外国人とメッセージ交換していたペンパルサイトのような機能を持つサイトやアプリを探すことになった。

だが、そこで見つけたのは何十年も前からアップデートされていないような文通サイトや危険な上に全く役に立たないゴミアプリだった。

そんな中で意外な(?)救世主として現れたのが出会い系サイトである。

試しに調べて見ると、意外にも「スマホのみ使用可」というサイトはほとんどなく、ほとんどがパソコンで使用することができた。

しかも、連絡先交換の制限はなく、大手のサイトでは1000万人前後の登録者がいる。

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メッセージの送信が無料だったペンパルサイトと違い、男性はメッセージを送信する度におよそ50円分のポイントを消費しなければならない(中にはプロフィールの閲覧だけでポイントを消費するサイトも存在する)など、不公平を感じる点もあるが、登録時にボーナスとして1000円分のポイントが貰えるサイトも多く、無料ポイントを使い切る前に上手く切り上げることができれば実質無料で使用することができる。

そんなことから、出会い系サイトを使ってメル友を探すことにした。

・事前に注意点を確認する

今回使用したのは(真剣に)結婚相手を探すマッチングアプリではなく、ライトな遊びが目的の出会い系サイトである。

多くの人がそうだと思うが、私も「出会い系」というものに対して、いかがわしいイメージを持っていた。

だが、今回の目的は恋人を探すことでなければ、性欲を解消する都合のいい相手を探すことでもなく、あくまでもメル友を作ることである。

そして、その結果をブログで報告したいと考えていた。

Facebookの時と同様、普段は後ろめたいことであっても、このような大義名分があると気が大きくなって抵抗がなくなるものである。

とはいうものの、出会い系サイトには危険が付きものであることは未経験者の私でも十分に想像できた。

そこでいくつかの記事を参考にして事前に予習しておいた。

:大手のサイトを使う

出会い系の中には「完全無料」を謳うサイトも存在するが、そのようなサイトは法律で求められている年齢確認を実施していなかったり、悪質な業者が野放しにされていることが少なくない。

というわけで、課金が必要になっても、年齢確認やサイト内の監視を徹底している大手のサイトを使うことにする。

なお、悪質業者の見極め方はこの動画が参考になる。

:プロフィールに露骨な性表現を書いている人は相手にしない

出会い系サイトに対して淫らなイメージを持っている人は少なくないだろうが、それは事実だった。

プロフィールには胸や体のラインを強調した写真を使ったり、「欲求不満」「セフレ募集中」といった性的な表現を用いている人物も少なくない。

しかし、それらの多くはスケベ心丸出しの男を標的にした業者である。

前回の記事で少し触れた通り、彼らの狙いは援デリ(援助交際デリバリーヘルス)の客引きや個人情報の収集である。

素人の可能性もなくはないが、それでも大半は個人で活動する割り切り、もしくはパパ活目的(言葉を変えて誤魔化しているが、共にれっきとした援助交際である)で活動しているユーザーであり、彼女たちとやり取りをしてもまともな友人関係が構築できるわけがない。

LINEID交換に注意する

出会い系サイトでメッセージを送信すると、1通およそ50円かかるため、すぐにLINEへ移行したいが、ここで焦ると個人情報収集業者の餌食になる。

最低でも5回以上はやり取りを続けて大丈夫な相手かどうかを見極めなければならない。

だが、回数を重ねるだけでは不十分である。

うっかり業者相手にIDを教えてしまうと、悪質な人物から次々と友達登録されて、延々と迷惑メールを送られてくる可能性もある。

しかも、LINEは一度設定したIDを変更することができない。

そのため、LINE交換の際は画像添付による追加料金を支払ってでもQRコードを送ることにする。

:隠語を予習しておく

多くの出会い系サイトでは売春が禁止されていたため、サイト内のメッセージで条件の交渉を行うと退会処分になることがある。

というわけで、個人、業者問わず(援助交際、パパ活を含む)売春目的の利用者は直接的な表現をさけて隠語を用いている。

たとえば「大人の交際」、「夢を応援してくださる紳士的な方」といった文言は、小遣いを渡して付き合うことであり、「ホべつ苺」という暗号は「ホテル料金とは別に15千円で売春する」という取引価格を示している。

このような情報を事前に提示してくれるだけマシなのかもしれないが、その意味を分からずにダラダラと話を続けてもポイントの無駄だし、最悪、予想だにしない展開に巻き込まれる可能性もある。

:プロフィール写真なしの相手を選ぶ

これは途中から意識したことである。

「プロフィールに顔写真を載せていない人物は怪しいから相手にしない」

そう思う人は少なくないだろう。

私もそう思っていたし、これまでペンパルサイトを使う時はそのようなスタンスで接してきた。

だが、目的はどうであれ、「出会い系は使っていることを身近な人から知られたくない」と考えている人が圧倒的である。

そのため、顔写真を載せていない人の方が素人の可能性が高い。

逆に悪質な業者はネットで拾ってきた美女の写真を好き勝手に使用しているので、堂々と顔を晒すことができる。

というわけで、やり取りをする相手は顔写真を載せていない人物に絞って行うことにする。(別にリアルで会うことは想定していないので、「相手の顔立ちなどどうでもいい」ということもあるが)

・実際にやり取りした相手

ここからは実際にやり取りをした相手のことを紹介していこう。

業者と思われる相手もいたが、素人だと思われる相手も確認できた。

さて、私が利用したおすすめのサイトは…

というようなアフィリエイト丸出しの記事は当ブログでは一切書きません。

結論から言ってしまえば、出会い系サイトを使っても今回の目的は達成できなかった。

ここで紹介するやり取りもほぼ失敗談で構成されている。

そんな体験を公開することは恥ずかしいのだが、読者の方が同じ過ちを犯さないように、失敗を伝えることに意味がある。

初めに言っておくと、私が今回使用したのはプロフィールの閲覧が無料で、メッセージの送信、及び掲示板への書き込みが150円のサイトである。

無料ポイントだけでやり取りをしたかったこともあり、登録時のポイントがおよそ1000円付与されるサイトを2つ使うことにした。

ここで紹介するやり取りは、その2社で行ったものが入り混じっていることに注意してもらいたい。

それでは行ってみよう。

1人目(年齢:20代後半、職業:アパレル)

私が使用したサイトはプロフィールを閲覧した相手を示す「足あと」という機能があり、それとは別に「お気に入り」(実際の名称はサイトによって若干違う)ボタンを押した相手が表示されるリストも存在していた。

登録翌日、このお気に入りボタンを押してくれた人物がいた。

プロフィールも満足に書き上げていない段階から、足跡やお気に入りを押した人物は業者であることは事前に調べていたが、彼女が訪れたのは私がプロフィールを完成させた後の時間だった。

相手のプロフィールを確認したところ、写真は自撮りと思われるもので、スリーサイズや胸の大きさが記入されていなかったため、業者ではなく素人である気がした。

私は彼女にあいさつを込めて簡単なメッセージを送ることにした。

翌日、サイトを訪れた私は彼女からの返信がないかを確認しようとした。

すると…

彼女は違法行為があったため、利用停止処分となっていた。

理由は不明である。

だが、一発目からやり取りをしようとした相手が、業者であることを知った私は改めて出会い系サイトの恐ろしさを知った。

他の人が通報してくれなかったら、私もカモにされていたかもしれない。

2人目(年齢:20代半ば、職業:医療関係)

次にやり取りをしようとしたのは私にメッセージを送ってきた相手だった。

女性から送られてくるメッセージのほとんどは業者から送られてくるものであり、その多くは下劣な内容を含んでいる。

しかし、この時に送られてきたのは名前、職業の簡単な自己紹介と「仲良くしてください」という一文だけであり、プロフィールにも業者らしき表現は見当たらなかった。

そのため、私はお礼のメッセージを書くことにした。

だが、数日経っても返信がない。

気になった私は再度、彼女のプロフィールを確かめることにした。

しかし、驚くことに彼女のプロフィールへアクセスできなかった。

私は彼女からブロックされていたのである。

自分からメッセージを送ってきて、返信されたらブロックするとは一体何事なのか!?

その真意は不明だが、これはおそらく冷やかしだったのだろう。(彼女が業者なのか個人だったのかは不明)

3人目(年齢:20代後半、職業:会社員)

次にやり取りをしたのも、初回同様(厳密言えば、やり取りは成立しなかったが)「お気に入り」ボタンを押してくれた女性だった。

プロフィール写真は自撮りのようだが、顔がはっきりと映っておらず、文章もわいせつな表現は含まれていなかった。

それどころか、「セクハラ・下ネタ発言があったら、即刻ブロックします!」と念を押してあった。

職業も「会社員」と怪しい要素は一切ない。

これは間違いなく素人だ。

そう確信してメッセージを送った。

一時間後、彼女から返信があった。

内容は「初めまして」の挨拶とプロフィールに書いていた私の仕事についての話だった。

出会い系を使って初めてまともにやり取りが成立した瞬間である。

その後も、お互いに出会い系を始めた動機を中心に話を広げていったが、彼女の仕事を尋ねるとこんな答えが返ってきた。

「資産運用で生活していて、昨年の年収はおよそ5000万円でした」

え!?

職業は会社員ではなかったのか?

その一言で私は「彼女は悪質な投資ビジネス詐欺業者ではないか」と疑うようになり、適当な理由をつけて、メッセージのやり取りを切り上げることにした。

その後もしばらくは彼女のアカウントが残っていたため、「もしかしたら素人だったのでは?」と思っていたが、数ヶ月後、無事に彼女は1人目同様アカウント停止処分となっていた。

やはり、彼女の正体は悪質な業者だったのである。

4人目(年齢:20代半ば、職業:ブライダル関係)

次にメッセージを送ることにしたのは「お気に入り」ではないが、私のプロフィールを訪れた女性である。

彼女はプロフィールに顔写真を載せておらず、自己紹介の文章でも性的な表現が一切なかったため、素人女性である気がした。

しかも、出身地が私と同じだった。

これは会話の糸口に使えるかもしれない。

そう思って、メッセージを送った。

翌日、彼女から返事が届いた。

冒頭はメッセージを送ったことに対するお礼だったが、その後にこんなことが書かれていた。

「単刀直入に言いますが、私は大人の交際を希望しているので、目的が違ったらスルーしてください」

あ!!

彼女が使った「大人の交際」とはおそらく援助交際の意味である。

これは私の推測だが、彼女は援デリ業者ではなく、おそらく個人で援助交際を行っていたのだろう。

探していた人物ではなかったが、親切(?)にも彼女は自分の目的を告白してくれたので、無事にスルーすることにした。

5人目(年齢:20代後半、職業:会社員)

次にアプローチしたのは私のプロフィールを3度も訪問してきた相手である。

そんなに魅力的な内容を書いたわけではなかったが、何度も足跡を付けるということはそれなりに関心があるのだろう。

しかも、顔写真がなかったため、素人の可能性も高い。

そう思って、メッセージを送ることにした。

すると、すぐに彼女からメッセージが送られてきたて、やり取りが始まった。

当初は無難に仕事や休日の過ごし方について話していたことから、遂に「目的の人物が現れたか」と期待した。

のだが、次第に彼女から送られてくる文章は一言二言の短文になった。

その上、口調がタメ口になってきている。

話に退屈しているのだろうか?

そう尋ねたが、そうではないらしい。

しかし、こちらはメッセージを送る度に50円の料金が発生する。

彼女へ送ったメッセージが15通を超えた頃、LINEの交換を持ちかけた。

LINEが無理なら、カカオでも構わない。

そこまで提示したのだが、彼女から返ってきたのはたった一言…

「え、ヤダ」

ふざけんなよ、クソアマが!!

彼女は一体何のために出会い系を使っていたのだろうか?

冷やかしなのか、暇つぶしなのか知らないが、こっちがあれだけ話をつないだ上に、連絡先交換も妥協案まで提示したにもかかわらず、たった一言「ヤダ」とは、冗談抜きに「お前、一体何様のつもりだ!?」と言いたくなった。

何で、顔写真を公開せず、自分から話題を見つけない図々しい女のために、私がここまで相手をしてあげなければならないのか?

そう考えると、今までのやり取りがアホらしくなって、このバカ女へメッセージを送ることは止めにした。

これまで使っていたペンパルサイトでは国籍、性別、年齢を問わず、ここまで人のことを舐めている人間は見たことがない。

6人目(年齢:20代半ば、職業:医療関係)

前回のクソアマに散々迷惑かけられたこともあり、今回は話したがりの女性にアプローチすることに決めた。

そこで、初めて掲示板の書き込みを探すことにした。

目に付いたのは20代半ばの女性の書き込みだった。

彼女は地方出身で一人暮らしをしているためか、親しい友人が一人もいないことが悩みで、とにかく話す相手が欲しいとのこと。

顔写真は載っているが、後ろ姿のみで顔出ししたくない様子が伺え、おそらく素人だろう。

この人なら、まともなコミュニケーションが取れるかもしれない。

そう考えた私は彼女へメッセージを送信し、無事に返信も貰えた。

のだが、「話し相手が欲しい」と言っていた彼女も、受け身100%で、こちらが見つけ出した話題に一言、二言返事をするだけで、自分から話を切り出すことがなければ、私に対する質問も一切ない。

それどころか、彼女の出身地を尋ねると、「それは個人情報だから言えない」などとほざく始末である。

「あんた、一体私と何の話をしたいんだ?」

と言いたくなったが、それを言ってしまったらお終いである。

ここは我慢の時だ。

その日は時間が遅かったので、ある程度の段階で御開きにして、翌日改めて、メッセージを送った。

しかし、彼女から返信が来ることはなかった。

他にいい男でも見つけて、そっちにホイホイ付いていったかな。(この尻軽女が)

7人目(年齢:30代前半、職業:アルバイト)

次はプロフィール検索で見つけた女性である。

プロフィールには顔写真や悪質な業者を思わせる記載が一切なく、所在地が土地勘のある場所だったことから話をしやすいだろうと思ってメッセージを送ることにした。

加えて、30代という年齢や「メッセージ交換を重ねてから会いたい」といった希望条件から、これまでのような女とは違い、しっかりとした文章が書ける人なのだろうと想像していた。

のだが、彼女もまた、受け身のスタンスで、仕事や休日の過ごし方のような無難なやり取りが終了すると、一言二言の短い返事しか送らず、私に対する質問も一切なかった。

業者ではないことは間違いないだろうが、そもそも話す気がないなら、なぜメッセージに応答するのだろうか?

彼女に送信したメッセージが10通を超えた頃、登録時に入手した無料ポイントが尽きかけていた。

その時には、悪質な業者、援助交際目的、やる気のない素人女性といった「まとも」とは言えない人間ばかりと対峙したことで、私の神経はかなりすり減ってきた。

これ以上、ここにいても埒があかない。

そう感じた私は、今が出会い系から足を洗うタイミングだと判断した。

彼女とは喧嘩別れをするわけではないので、一応サイトを辞めることは伝えることにした。

すると初めて彼女から10行以上のメッセージが送られてきた。

その内容は…

・たしかに、男性側は業者や冷やかしといった悪質な相手に絡まれることが多いこと。

・これまで、このサイトを通じて実際に会った人がいたが、あまりいい思い出はなかったこと。

・今は本気の出会いを求めているわけではなく、メッセージのやり取りができる相手がいれば十分だと思っていること。

・今までメッセージを送ってくれてありがとう。

いや、もっと早く、そういう話をしてもらいたかったのだが…

辞めると伝えた後に、私が期待していたメッセージが送られてきたのは本当に残念だった。

・これまでの経験が通用しなかった原因

結局、私は出会い系サイトでも、実際に会うどころか、LINEの交換すらできなかった。

業者ではないと確信できた素人女性を見つけることはできたが、彼女たちとは全くと言っていいほどコミュニケーションが成立しなかった。

出会い系サイトといえば、悪質な業者が氾濫しているイメージがあったが、実際に使ってみると、業者を見分けるよりも、話す気がない素人女性の方がはるかに質が悪いし、疲れる。

これまで、ネット上のやり取りを5年以上続けてきた私も、これまでの経験が全く通用しなかったことには少なからず驚いた。

その原因を私なりに3つほど考えてみた。

:相手は会うことを前提としているので、そもそも文章でのやり取りが得意ではない。

:男側にもいかがわしい目的で使用しているユーザーが少なくないので警戒している。

:出会い系サイト内では男女比がアンバランスで女性は次から次にメッセージが届くので、「お前の代わりはいくらでもいる」と傲慢になっている。5人目と6人目の勘違い女がその典型だと思われる)

に関してはこの記事で書いた通り「バカかお前は!?」の一言で解決するが、②と③に関してはこちらが相手のペースに合わせるしかない。

そのためには、これまでのような長めの文章でやり取りをするという考えを捨てて、メッセージの長さを短くし、代わりに数を重ねることで相手の信頼を勝ち取る必要がある気がした。

その方が、個人情報収集業者対策にもなるだろう。

しかし、そのためにこちらだけが150円を払い続けることはどうしてもバカらしく感じてしまう。

そう考えた私は定額制のマッチングアプリを使うことにした。

次回へ続く

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