「今年の夏は例年よりも暑くなる」というのは本当なのでしょうか?

・冷房を使わなかった夏

ここ数日、東京では暑さがひと段落している。

それでも、当たり前のように30℃を超えているが…

今日は716日。

もし、1ヶ月後の816日にこのような状況であれば「夏の暑さもそろそろピークアウトかな…」と期待できるが、この時期では、たとえ落ち着いていても、これからやって来るであろう茹だるような暑さには、先が思いやられる。

そして、例によってこんなことを耳にするようになった。

「今年の夏いつもより暑くなる」

2023年 今年の夏は全国的に平年より暑い 暑さのピークは7月下旬から8月初旬 – ウェザーニュース (weathernews.jp)

それを聞くと、冷房が効いている部屋に居ても頭がクラクラしてくる。

だが、その予報は本当に正しいのだろうか?

「今年は暑くなる」とは毎年言われている気がする。

それこそ、花火や夏祭りと同じく「夏の風物詩」と言って良い程。

しかし、これから本格的に訪れるであおう夏の暑さに対して悲観的になることは多くても、8月の終わりになると、あれほど暑かった夏も終わりを迎えるという安堵感から、「果たして、今年の夏は暑かったのだろうか?」と振り返る人はそう多くない。

日本各地で最高気温の更新が相次ぎ、文字通り「歴史的猛暑」となった2010年や、東日本大震災により原発が停止し、全国に節電要請が出されたことで、各地で冷房の温度が高めに設定されていた2011年は今振り返っても「暑い夏だった」という気がする。

それから、これは気候というより、私個人の事情だが、密室の工場内で作業服を着て働くことを余儀なくされた2013年はかなりの暑さだった。

しかも、ちょうどその頃は同僚の暴走老人が夏バテを理由に大暴れして、私も堪忍袋の緒が切れて退職を宣言する程だったので、忌まわしい記憶も、夏の辛い思い出をより一層引き立てることになった。

だが、それ以外の年は、シーズン前は「今年も夏が来たか…」と身構えても、「やっぱり今年の夏は例年よりも暑かった」と感じた記憶はない。

たとえば、昨年(2022年)も「今年の夏は暑くなる」と言われて、実際にこのような記事が出ていた。(ちなみに出典は2023年版と同じサイト)

2022年夏はダブル高気圧”で猛暑予想 – ウェザーニュース (weathernews.jp)

しかし、私個人の話をすると、昨夏は自宅のエアコンで除湿を使うことはあっても、冷房は一度も使わなかった。

毎年6月頃から除湿を使い始め、7月後半になると「そろそろだな…」と感じて冷房に切り替えるのだが、あれよあれよという間に夏は過ぎ去っていた。

冷房が付いた家で暮らすようになった1999年以来、このようなことは初めてだった。

・あんた全く逆のこと言っていたではないか!?

私が「今年の夏はいつもより暑くなる」という予報に疑問を持つようになったのは8年前の2015年のことである。

当時は実家に住んでおり(仕事だとこの職場で働いていた頃)、夕食の場では毎日父親がお決まりのニュース番組を流していた。

その番組の天気予報のコーナーでは、6月頃に気象予報士が例によって「今年の夏は例年よりも暑くなる」と宣言し、ピークは8月後半だと断言していた。

ところが、お盆休み頃から連日雨となり、あれ程警戒していた8月後半の暑さはやって来ることなく、夏の暑さは過ぎ去っていた。

それ自体は喜ばしいことなのだが、9月を迎える頃に、6月に「今年の夏は暑くなる」と宣っていた気象予報士がこんなことを言ったのである。

気象予報士:「今年の夏は8月に雨の日が続いたことで、例年よりも涼しい夏となりました😊」

ちょっと、待て!!

あんたこの前、全く別のことを言っていたじゃないか!?

もちろん、予想が外れたことの謝罪や釈明は一切なし。

清々しい程の掌返しだった。

そこには気象予報士としての誇りや責任感など全く感じられなかった。

今となっては、そんなインチキ気象予報士の名前すら顔も名前を憶えていないが、今頃彼は何をやっているのだろうか?

気象予報士を引退して、他に適性がある仕事にでも就いているのだろうか?

たとえば、詐欺師とか。

毎年3月後半になると野球評論家が、プロ野球の順位予想をテレビや新聞で発表して、予想があまりにも外れていると、シーズン終了後にはネットで袋叩きになる。

同じようにレギュラー番組としてお馴染みの気象予報士(お天気キャスターも含む)たちにも、6月の前半に夏の天気を予想してもらい、各人の予想を一覧表にまとめて掲載するというのはいかがでしょうか?

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