英単語は英→日で覚えるべきか、それとも日→英で覚えるべきか?

ほとんどの人は英単語を覚える時に英→日の順番で覚えるか、それとも日→英の順番で覚えるかで悩んだ経験があると思う。

たとえば

meet → 出会う

と覚えるか、それとも

出会う → meet

と覚えるか。

私もこれには大分悩んだ経験があるが、結局はケースバイケースだった。

それぞれのメリットとデメリットを挙げてみるとこんな感じになる。

・英→日で覚える場合

メリット

短い時間で大量に英単語を目を通すことができる。

デメリット

集中していないと素通りすることがある。

・日→英で覚える場合

メリット

頭の中に残りやすい

デメリット

一つの日本語に対して2つ以上の英単語が頭に浮かんだ時に、どっちを使うかという迷いが生じて時間のロスが出る。

・英→日のメリット、日→英のデメリット

まず英→日で覚えるメリットについて解説したい。

この手順で覚えていくと短い時間で大量の英単語を目にすることが出来る。

個人差もあるだろうが、私の場合は時間が10分あると、この方法で100個の単語に目を通すことができる。

もし30分の時間を費やせば300個、頑張って一時間費やせば600個の単語を処理できる。

私が所有している単語帳は大体一冊に1500~2000個の単語が収録されているので、毎日一時間費やせば、一日で1/4から1/3の単語に目を通すことができる。

英→日の「時間」というメリットはそのまま日→英のデメリットになる。

最初に日本語を見て英語を思い浮かべる場合は「あなた→you」のようにひとつの言葉しか思い当たらない場合は「you→あなた」と考える場合と大して時間が変わらないが、「始める」という単語について考えてみよう。

「始める」と聞いてすぐに思い浮かべる単語は「start」だが、「begin」という単語もある。

この2つの単語は同じ初級レベルであるため、同じ本に両方とも収録されている場合が多い。

始める → えーと start だっけ? それとも begin だったかなあ?

この時間のロスは意外にも大きな差になることが多い。

またこの一つの日本語に対して複数の英単語が出てくるという傾向は英単語のレベルが高くなるほど多くなる。

たとえば、下の写真はでる順パス単英検準1級という単語帳のとあるページである。

一番上に「scrap」という単語があり、これを日本語に訳すと「~を捨てる」となる。

scrap→ ~を捨てる

このように覚えると1秒もかからないだろう。

しかし、「~を捨てる」に該当する英単語は「scrap」の他にもいくつかの候補が思い浮かぶ。

「~を捨てる」の右に並んでいて、下に赤線が引いてある「throw away」、「dispose of」など単熟語がそれに当たる。

しかもこれらはすでに知っている単語であることが多いため、「~を捨てる」を見たら「scrap」よりも先に頭に浮かんで、目的の単語が出てくることを阻害することが多い。

このページでは「scrap」の次に出てくる単語もすべて、日→英の場合は該当する別の候補があるため、これら一つひとつに対処していると膨大な時間がかかる。

念のために付け加えておくと、このようなケースは英→日でも起こり、英語の「president」のように日本語に訳した場合に「社長」と「大統領」の複数の意味がある単語もある。

この場合はどちらかを捨てて一つに絞ることで対処できるが、日→英の時にこの手法を使うと下手したら単語帳の半分近くの単語を捨てることになるかもしれない。

また、英→日の場合は、慣れてくると「meet→出会う」という覚え方から、meetという単語を目にして即座に「出会う姿」をイメージというやり方になってくるので、日本語の「出会う」を中継する時間が短縮されるが、日→英の場合、何をどうやっても「出会う→meet」の「出会う」は短縮できない。

だから、その差も重なり、ますますトータルの時間差が広がる。

・日→英のメリット、英→日のデメリット

それでは日→英にはメリットがなくて、英→日だけで覚えればいいのか?

そんなことはない。英→日の覚え方にもデメリットはある。

これは毎日〇〇個の単語に目を通すというノルマを設定している人にありがちな傾向だが、単に目を通す単語の数だけを目標にしていると、本当に目を通すだけで、意味が分からなくても、分かった気になって素通りしてしまうことがある。

だから、数ヶ月に一回でもいいので、日→英で確認することをおすすめする。案外見落としている単語が出てくると思う。

また、英→日で何回やっても思い出せない単語であっても、日→英の場合だと簡単に記憶できることもある。

私は英検準1級の単語を覚えようとしていた時、dormant(休眠状態の)やmellow(円熟した)など、全く頭に入らない単語がいくつかあった。

書いて覚えようとしてもダメ、メモをした紙切れを常にポケットに入れておいて、通勤中や仕事中に何度も目を通してもダメでどうしようもない時があったのだが、「休眠状態の→dormant」で覚えたら、簡単に記憶できた。

もちろん、日→英の一方通行ではなく「dormant」を見て「休眠状態の」という意味が出てくるようにもなった。

私は脳科学の知識など全く持っていないが、やはり私たち日本人は日本語という補助線を用いた方が最初の一歩を覚えやすいのだと思う。

英語を覚えるにはまずは日本語からという意見は案外間違っていないのかもしれない。

ためしに、どうしても英→日で覚えることができない単語とその日本語訳をノートに書きだしてみてほしい。その単語を日→英の順でやってみると十中八九出てこないと思うから。

・まとめ

以上が、私が感じた英→日、日→英で覚える場合のそれぞれのメリットとデメリットになる。

まとめると基本は英→日で覚えて、日→英で復習するのが一番効率のいいように思える。

また、今日取り上げた方法はあくまで、覚えるための方法でしかない。

よく言われているが「知っていること」と「使いこなせること」は同じではない。

人の話を聞いたり、人が書いた文章を読んだりする時は何千もの単語を覚えて必要があるが、自分が話したり、文章を書く時はせいぜい2000個もあれば足りると聞いたことがある。

この「知っている単語」と「使うための単語」を使い分けることが大切だと思う。

私たち日本人が読める漢字が無数にあるものの、書ける漢字はその数分の一しかないように。

だから、「知っている単語」は他人の話しを聞く時に使うだけで十分なので、英→日で記憶しておき、「使うための単語」はいつでも取り出せるように日→英で準備しておくことがベストなのではないか思う。