留学準備のためのバイトは時給が高い仕事よりも簡単な仕事の方がいい

前回の記事でワーキングホリデー経験者が与えてくれた2つのアドバイスをお伝えした。

その彼が私に教えてくれた重要なことがもう一つあった。

それが今日のタイトルになっている

「留学準備のためのバイトは時給が高い仕事よりも簡単な仕事の方がいい」

ということ。

私もこの意見には完全に同意する。

・留学に必要なのはお金だけではない

留学先に仕事や住まいなどのツテがある人ならともかく、物価が日本と同じような国でワーキングホリデーへ行く場合は少なくとも100万は必要である。

この国の最低賃金は地域によって違うので一概には言えないが、実家に住んでいて生活費を融通してもらい、週40時間働けば、100万を貯めるには1年もあれば十分だろう。

だが、留学の準備とは資金を貯めることだけではない。

向こうでの生活に必要な言葉(大半は英語だが)を学ばなくてはならない。

「働きながら英語の勉強をしています」と言うと「大変だね」と言われることが多いが、私の経験ではそこまで難しいことではなかった。

私はこれまで販売や工場などの立ち仕事をすることが多かったが、それでも家に帰れば毎日23時間は英語の勉強をすることができた。

一人暮らしの時はそれにプラスして家事も行っているが、それでも「きつい」と思ったことはない。

ただし、これはあくまでも「私が就いていた仕事がそこまで責任の重い仕事ではなく、知力よりも体力を使う仕事なので、それが家で勉強する時の負担に全くならなかった」ということが大きかったからである。

また、仕事中も頭の中は自由に使うことができたから、その間に勉強の復習ができたことも大きかったと思う。

はっきり言えば、私はその仕事に向いていたのである。

以前の記事で取り上げた最低の職場で働いていた時は、家にいる時も常に仕事のことが頭から離れずイライラしていたため、英語の勉強どころではなかった。

当時は休みの日に、今までの復習として本やノートを読み返すことしかできなかった。

とてもではないが、新しいことを覚える余裕などなかった。

だから、「資金を手っ取り早く貯めるために高時給の仕事をするよりも、給料は低くても勉強と両立できる簡単な仕事、自分に向いている仕事をする方がいい」という彼の意見には全く同意見である。

・自分には時間がない?

私の意見を聞いて「簡単でも給料の低い仕事に就いたら、1年で資金を貯めることができないないのでないか?」と思う人もいるかもしれない。

しかし、「1年で100万」というのはあくまでも目安であってノルマではない。

だから、1年で貯めることができないのなら準備期間を2年に延ばせばいい。

その方が多くの時間を勉強に費やすこともできる。

かつての私もそうだったのだが、ワーキングホリデーに行こうと考えている人たちは

「このままじゃいけない!!」

「今すぐにでも変わらなきゃ!!」

というような焦りというか、妙な焦燥感があると思う。

そんな人に「準備のために2年間費やせ」と言っても、簡単には受け入れてもらえないだろう。

だが、無理して高時給の仕事に就いても、続けられずに辞めた場合、次の仕事を見つけるまでの期間にロスが生じる。

その間の金銭的損失は最初から簡単な仕事を続けていた時よりも大きくなることもある。

今のあなたが30歳で「ビザ申請の年齢制限があるのでどうしても1年で行かなければならない」というケースを除けば、無理して1年の準備だけで出発したとしても、英語が話せなくて生活ができず、すぐに帰国することになれば、すべてが無駄になる。

「二兎を追う者は一兎をも得ず」という言葉の通りに焦りは禁物である。

16歳の時に周りのほぼ全員15歳である高校1年生のクラスに通うことは精神的に耐えられないかもしれないが、25歳と26歳の人はほとんど(というよりも全然)変わらない。

それに年齢で人を判断する日本社会に嫌気がさして海外に出ていくのに(少なくとも私はそうだった)、自分の方が年齢に固執するのは変ではないか?

また、(年よりくさい話ではあるが)後々振り返ってみると、夢が叶った後よりも、胸の中に希望が満ち溢れて、夢を追いかけていた頃の方が人生で最も楽しかったと思えるものである。

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