前回の記事は10年前のお盆休みがテーマだった。
主な内容は「当時の私が職場で辛い思いをしていた」という話だったわけだが、当時のことを思い出していると、職場以外における当時の記憶も蘇った。
・皆それぞれの道へ進む
10年前の私は翌年にオーストラリアでワーキングホリデーをするつもりで、英語の勉強に励んでいたのだが、もう一つの準備として、ペンパルサイトを使って、現地の人と交流しながら下調べを行ったり、同じ目的を持った仲間を募るつもりだった。
その時使用していたのがInterPalsである。
私が同サイトを使い始めたのが2015年の7月である。
先日サイトにログインしたら、自身のプロフィールの使用開始が10年前となっており「もうそんなにも前になるのか…」と感慨深い気持ちになった。
当初の目的だった、現地の人や同じ志を持った人との交流は全く達成できなかったのだが、それでも、学校を卒業したばかりの同年代や年下の人と毎日のように語り合った。
あの時のことは昨日のことのように思い出せる。
そして、あの時から10年も経っていることには改めて驚く。
InterPalsでは友達登録した人が誕生日を迎えると周知されることになっており、利用開始直後に頻繁にやり取りしていたメキシコ人の男性が先日誕生日を迎えた。
彼はもう何年もサイトにログインしておらず、私が彼と会話したのも9年前の2016年が最後となっているが、未だにアカウントは残っている。
そして、彼は今年で30歳になっていた。
初対面の時はまだ10代だった人が30歳になるのだから、改めて時の流れの早さには驚かされる。
仕事は最悪だし、英語は今の10倍下手だったけど、希望に満ち溢れ、多くの仲間に囲まれていた日々を思い出すと、懐かしさだけでなく、「あの頃に戻りたい…」という切ない感情にも襲われる。
当たり前の話かもしれないが、10年が経つには1年という時間の経過を10回繰り返すこととなる。
しかし、そもそも利用頻度が違うからなのか、その流れ方は、すべて等間隔とはならない。
後半となる2020~2025年の5年間は本当にあっという間で、その時に知り合って、今でもやり取りをしていると言えるのは2人しかいない。
そもそも知り合った人数自体が絶対的に少ない。
一方で、前半の5年間に知り合って、数年間にも渡って多くの会話を重ねた人たちとも、今も関係が続いているというわけではなく、多くの人が去って行った。
ネット上のやり取りだけでなく、実際に会った人ですら、今でもやり取りが続いているのは日本人女性大好きなフランス人の彼しかいない。
当時知り合った人の多くは20代だった。
彼らはもはや私のことなど憶えていないかもしれないが、長い時間やり取りした人は今でも動向が気になり、最後の会話から数年が経過しても、年末年始や誕生日などの節目の季節にメールを送ることがある。
それでも、彼らから返信が来ることは一度もなかった。
若かった彼らにとって、5~10年という時間が経過すれば、数多くのライフステージが変わることだろうから、それは仕方がないことだ。
当の私も10年前と今では生活環境が大きく異なっている。
ちなみに、今はあの頃と比べると、全く逆の状況になっていると感じている。
当時は仕事に恵まれず、英語も全然だったが、夢や希望はあった。
一方で、今はそれなりの職を得ることが出来て、英語も当時より上達したが、夢や希望は全くと言っていい程ない。
こんなところにも、より感慨深さが生まれる。
・このブログとの繋がり
ここまでは、「懐かしさ」や「時の流れ」という個人的な思い出話をしてきたが、彼らとのやり取りはこのブログとも大きな関わりがある。
今は見る影もないが、このサイトは元々、そんな彼らの話を紹介することが目的で始まったブログだった。
そもそものきっかけだって、ペンパルサイトで知り合った「日本でワーキングホリデーをする様子を母国に発信したい」という人の志に共感したからである。(結局、彼に逃げられたことで、すでに取得してしまったサーバーとドメインを有効活用することがブログ誕生のきっかけ)
1,2年目はサイトで知り合った人の話を数多く取り上げ、年末には同年に紹介した人の最新情報もまとめていたが、ここ数年は話の基となる彼らとの関わりも少なくなったことで2022年を最後に行わなくなった。
今年に至っては、もう8ヶ月も経過しようとしているというのに、これまでに投稿したペンパル関係の記事はわずか1本。
それも年明けにちょろっと触れた程度で、まともにそれらしい話を取り上げたのは、およそ1年前の去年9月まで遡る。(ちなみにこの記事)
こうした傾向はここ数年続いており、このブログはすっかり社会や仕事の愚痴をこぼす場所に成り果てしまい、もはや、ペンパルや外国の話を扱うブログを自称するなど厚かましいのかもしれない。
それでも、今なおこのブログに記事の感想を送ってくれる人の割合はペンパルネタが圧倒的に多い。
昨年辺りからブログ全体のアクセス数も急速に低下していることから、現在やるべきことは原点回帰なのかもしれない。
InterPalsを使い初めて10年という節目を迎えた今、そんなことを考えている。