コストパフォーマンスの優れた本が役に立つとは限らない

大型書店の英語学習書コーナーには、英会話フレーズの本が何種類も置いてある。

それらの本を眺めていると必ずと言っていいほど、「英会話フレーズ2000」、「英会話フレーズ3000」というような収録されているフレーズの数がタイトルになっている。

ここで質問がある。

あなたは書店で英会話フレーズの本を探しており、何冊か立ち読みした結果、2冊の本が気になった。

1冊目は1500個の英会話のフレーズが収録されている「英会話フレーズ1500(仮名)」。

そして、もう1冊は3000個収録されている「英会話フレーズ3000(これも仮名)」。

値段は2冊とも税抜き1500円である。

さて、あなたはどちらの本を購入するだろうか?

この問題ではほとんどの人が「英会話フレーズ3000」を選ぶと思う。

理由は同じ値段なら2倍も多く収録されている方が得だからであろう。

「同じ値段なら絶対に収録数が多い方が得でしょう?」

コスパ!! コスパ!! ビバ!! コスパ!!

だが、私の経験では英会話フレーズ集は収録されているフレーズの数が多いほど優れている本であるとは思わない。

・何度も思い出して、確認することで定着させる

私は本を購入すると、最初は本に目を通したり、音読したりしてフレーズを暗記しようとするのだが、徐々に定着してくると仕事中などの思いもよらない時にそのフレーズが頭に浮かぶことがある。(これは単語の暗記についても同じである。)

しかし、そこでは意味までは出てこないことが多い。

そのような時は紙にメモを残して、家に帰ってから調べるようにしている。

そのようにして確認したものは結果として、その後も長く記憶できるようになる。

不思議なことにこのような場合は、確認したいフレーズが本の中の大体どのあたりに載っていたかまで思い出すことができる。

・コスパに優れている本が、良書であるとは限らない

だが、それが可能だったのは、収録されているフレーズが2000個程度の本までだった。(正直に告白すると2000個でもかなりしんどかった)

それ以上の本では最後までやり終えて、その後も繰り返し復習していると、フレーズが頭に浮かぶことがあるのだが、どこのページに載っていたのかまでは思い出せずに、結局、探し出すことも出来ずに、次の復習の順番が回ってくるまで目を通せず、記憶にも全く定着しないことが多かった。

しかも、収録されている数が多いと、それだけ覚える時間もかかってしまう。

不思議なことだが、同じ3000個のフレーズを覚えるにしても、3000個のフレーズが収録されている1冊の本で覚えるよりも、1500個のフレーズが収録されている本を2冊使って覚える方が記憶の定着がよかったりする。

結局、そこまで多くのフレーズが収録されていた本で、今でも思い出せるフレーズというものはほとんどない。

だから、コスパ的には優れていても、それが役に立ったとは言い難かった。

ちなみに私がこれまでブログで紹介してきたおすすめの本は、ほとんどが1冊に1000個も収録されていない本ばかりである。

収録されているフレーズ数が少ないということは、コスパの優れた本だとは言えない。

しかし、私はその程度の数の方が学習しやすかった。

無理をして一冊で覚えようとせずに腹八分で十分なのである。

だから、書店の英語学習コーナーには「英会話フレーズ2000」、「3000」と大きさ比べをしているようなタイトルの本が目立つが、収録されているフレーズの数が多いほど優れている本であるということは全くないのである。

本を選ぶ時はコスパなど考えずに、しっかりと内容やレイアウトに目を通して自分が使いやすいと思う本を選んでほしい。